第9試合:EUROPE GP開幕戦第6試合/K-1ルール/3分3R延長1R
ビヨン・ブレギー
(スイス/マイクスジム)
vs ポーラ・マタエレ ×
(ニュージーランド/レイ・セフォー ファイト アカデミー)
2R1分12秒、KO ※右ストレート
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 EURO GPの優勝候補と評価されているのは、ビヨン・ブレギーだ。バダ・ハリやメルヴィン・マヌーフといった素晴らしい選手が所属するマイクスジムで練習しているブレギーは、昨年のEURO GP決勝戦でポール・スロウィンスキーの右フックで不覚をとってしまったが、その後はレイ・セフォーから判定勝ち。再び、上昇気流に乗っている。ブレギーと闘うポーラ・マタエレは、レイ・セフォーと練習をしていたが、1年半前からオランダのメジロジムへ。関係は悪くないが、セフォーのリベンジという気持ちはないという。だが、ニュージーランドから、わざわざオランダへ移住してまでトレーニングをしている以上、ブレギーに勝って、オランダで行われるEURO GPファイナルへ進みたいことだろう。

 1R、ブレギーは右ストレートから攻撃。マタエレは右のパンチでボディを狙い、左ローキックで崩しにかかる。一瞬、動きの止まったブレギーだが、右ローキックで形成を逆転させる。左、右と積極的にパンチで攻めるマタエレ。ブレギーは、一発一発の重さで対抗する。ヒザ蹴りを入れながら放つ右ストレートは強烈で、マタエレのコンビネーションが止まってしまう。マタエレの左フックが入っても、ブレギーはノーガードになり、“来い、来い”とアピール。マタエレはパンチを打ちにいくが、ブレギーの右ストレートを逆にもらってしまう。マタエレは、ローキックを蹴りつつボディを狙うが、戸惑っている様子だ。

 2R、インローから右フックを放つマタエレ。ブレギーは右ローキックを飛ばしつつ、右ストレートでKOを狙いにいく。マタエレは、フックを振り回すが、ブレギーにかわされて同じ技を食らう。それでも耐えるマタエレは、フックで反撃するが、ブレギーの右ストレートをもらって後退。ロープにもたれかけ、ダウンを宣告されてしまう。立ち上がるがヨロヨロとなったところで、レフェリーは試合をストップ。ブレギーの勝利が決まった。EURO GPファイナルへ進出するのは、ブレギー、サメドフ、カタリン、ケマイヨ、ジマーマン、カラチの6名。ここにポール・スロウィンスキー、ステファン“ブリッツ”レコが加わる予定だ。■

 
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ビヨン・ブレギーのコメント

——今の心境は。
ブレギー とても気分がいいね。満足しているよ。ここしばらくは、納得できる試合をしていなかったので、目を覚まさないといけないと思っていた。
——マタエレのパンチをもらって、ノーガードで挑発をしていましたが。
ブレギー あれは、自分が一発もらって、目を覚まさなければいけないと思ったからだ。
——マタエレのパンチをもらっていましたが、ダメージはなかったのですか。
ブレギー 痛くはなかった。もっと打って来いという感じだったから。
——相手はどんな選手でしたか。
ブレギー とても若くてパンチがあると思ったね。でも勢いはあるけど、若いと思った。ピークに達するのは、まだ先の話だね。
——同じジムで、バダ・ハリ選手と練習することは大きいですか。
ブレギー じつは、練習をする機会はほんとうに少ないんだ。ただスパーリングをすれば、学び会うことも多い。周りが活躍しているので、マイクスジムのチームメイトとしてモチベーションはかなり高まるね。
——EURO GPファイナルで優勝するには、誰が最大のライバル?
ブレギー 今回の大会でいえば、アティラ・カラチだね。そして、全体でいえば、ポール・スロウィンスキーだ。彼には昨年、同じ大会で負けているので、今すぐにでも闘いたい相手だね。
——試合中はマイク会長に水をかけられていましたが。
ブレギー ああ、あれはいつものこと。もっと激しいこともあるから。でも、良いリフレッシュになったよ。■