第4試合◎世界一決定トーナメント準々決勝戦(2)◎K-1ルール/3分3R延長1R
× マイク・ザンビディス
(ギリシャ/Zambidis Club)
vs アルトゥール・キシェンコ
(ウクライナ/キャプテン オデッサ)
延長R判定0-3 ※9-10、9-10、9-10。本戦0-1…29-30(キシェンコ)、30-30、29-29。
report

ハードパンチャー同士の打ち合いになりそうな試合だ。今年の開幕戦では難敵のドラゴを退け、勢いに乗るマイク・ザンビディス。対するは、本戦に初参戦ながら、開幕戦でイ・スファンをKOして決勝トーナメントまで勝ちあがったアルトゥール・キシェンコだ。両雄の得意技は、破壊力抜群のパンチ。“鉄の拳”と呼ばれるザンビディスの豪腕と、キシェンコ得意のボディブローの激突は、どんな結末を生むのか。
 1R、左ハイキックを連発させるのは、キシェンコ。ザンビディスはパンチを打つタイミングをはかっているようだが、キシェンコは高い蹴りで懐へ入らせない。ジャブを打ちつつ、左ハイキック。ザンビディスは右ローキックを放つがヒットしない。右フックから左フックで攻めるが、キシェンコはガードする。キシェンコはハイキック、ミドルキックでザンビディスの動きを止めにかかる。右ローキックを蹴られたザンビディスは、飛びヒザ蹴り。が、届かず。キシェンコはローキックをヒットさせた。
 2R、キシェンコは左ハイキック。ジャブをついて右ローキック。このコンビネーションでザンビディスは攻撃を出せない。右ローキックを出すが、これでキシェンコを崩すことはできなかった。そんなザンビディスをみて、キシェンコは淡々とハイキック、ヒザ蹴りを次々と繰り出す。まるで、佐藤嘉洋の攻撃パターンだ。そして、動けないザンビディスにキシェンコは得意の左ボディブロー。完璧な試合運びといっていいだろう。
 3R、やはり左ハイキックを見舞うキシェンコ。ザンビディスは右ハイキックで対抗するが、これも届かず。右ローキックも出すが、キシェンコを崩すことができない。左右のフックで飛び込むザンビディス。キシェンコはこれをかわすと、左ハイキック。懐に入って打ち合いたいザンビディスは、蹴りも届かず、パンチも届かない。キシェンコは、高い蹴りを使うことでザンビディスを攻略したといっていいだろう。判定は1−0でキシェンコ。延長へ突入する。
延長ラウンド。キシェンコは、やはりここでも左ハイキック。蹴りだけでは勝てないと思ったのか、ジャブから右ストレートを打ちにいった。打ち合いに持ち込みたいザンビディスは、待ってましたとばかりにパンチを放つが、クリーンヒットせず。キシェンコは、ヒザ蹴り、フック、ミドルキックでザンビディスの動きを止める。手数、決定打ともにザンビディスを上回り、今度こそキシェンコが判定で勝利を収めた。■

 
photo photo photo photo photo
   
photo photo photo photo photo
photo      
comment

マイク・ザンビディスのコメント

マイク・ザンビディス――試合の感想は?
ザンビディス できたら試合を先に見たい。じゃないと判断できない。ただ、延長戦は必要なかったと思う。
――判定に不満がある?
ザンビディス 普段は1年中、試合をして勝っている。でも、K-1では負けることが多いんだ。2年前にはマサトに負けた。開幕戦でのドラゴ戦も延長に入ったが、理由が分からない。そして今日もだ。K-1は好きだし母国でも宣伝している。だけど、この状況が理解できなくなってきたよ。普段はKOで勝てる実力がある。もっとプレッシャーをかけるはずだったんだけど…残念だね。ポイントで負けていたかどうかは、試合を見てからじゃないと話せないな。■