第7試合◎トーナメント準決勝戦 第1試合:K-1ルール/3分3R延長1R
バダ・ハリ
(モロッコ/ショータイム)
vsエロール・ジマーマン ×
(スリナム/ゴールデン・グローリー)
3R2分15秒、KO ※右ストレート。2R、バダは右フック、ジマーマンは右ストレートでそれぞれダウン1あり
report

 WGP準決勝へ進出したのは、ピーター・アーツを倒し、世代交代を強烈にアピールしたバダ・ハリだ。ローキックを何度かもらったものの、ほとんどノーダメージで準決勝を迎えることになるのかもしれない。一方、WGP初出場でセミ・ファイナルに勝ち上がってきたのは、“エロジマン”ことエロール・ジマーマンだ。ジマーマンはフルラウンド闘ったもののエヴェルトン・テイシェイラからダウンを奪い、判定勝ちを収めた。勢いでは互角といっていいだろう。どちらが勝っても、ファイナル進出は初めて。どちらが勝つのか。
 先に入場したのはジマーマン。さすがにボーン・スーツは着てこなかったがジマーマンはノリノリだ。バダは、気合い満々。二人の闘志が激しくぶつかり合う。

 1R、左フックを放つジマーマン。バダは右ストレートをスポーンと当てる。ジマーマンは右ストレート。バダは左ストレート、右ローキックの稲妻のような攻撃を見せる。ジマーマンはワンツー。バダは、右ミドルキック、右ローキック。さらにハイキック、ローキック、ストレートと連打が止まらない。ジマーマンはカウンターの左ストレートを狙う。バダは下がって、強烈な右ボディストレートをヒット。バチンと大きな音が会場に響く。試合を掌握していたのはバダか。
1R判定=10(バダ):9、10(バダ):9、10(バダ):9

 2R、バダの鋭いジャブがジマーマンの顔を捉える。ジマーマンはワンツーを放っていく。左ストレートをヒットさせるバダ。ジマーマンはローキックで攻撃。バダはジマーマンのボディを直撃。前蹴りでボディを弾く。ジマーマンは右ハイキック。バダは左ストレートを当てて、さらに前へ出る。すると、ジマーマンの右フックがバダのアゴを直撃する。倒れるバダ。これで終わるかと思ったが、バダは立ち上がると、果敢にジマーマンと打ち合う。左、右、左とパンチを伸ばし、バックキックを放つバダ。そして、なんと右フックでジマーマンからダウンを奪い返した。
2R判定=8:8、8:8、8:8

 3R、最後のラウンド。ここまではバダがポイントでリードしているが、ほぼイーブンだろう。先に動いたのはジマーマン。ワンツーからローキックを放った。バダは右ローキック。そして左ストレートを何度も当てる。ジマーマンが前へ出る度に、バダの左ストレートがヒットする。ジマーマンが止まると、バダは右ストレート。前へ出るジマーマン。バダのストレートがジマーマンを捉える。ジマーマンが強引に出てきたところを狙い、バダの右ストレートがアゴを貫く。前のめりに倒れたジマーマン。テンカウントが数えられ、ジマーマンのKO負け。バダの逆転KO勝ちに会場に歓声が響き渡る。決勝戦へ進んだのは、バダ・ハリだ。■

 
comment

エロール・ジマーマンのコメント

エロール みんな、こんにちは~。
――負けたのに陽気ですね…。
エロール 負けてはしまったけど、オレは試合を通してバダにプレッシャーをかけることができた。いいところを見せることができたと思ってる。ヤツはオレみたいなタイプが苦手みたいだな。ただ、負けたのは残念だ。
――テイシェイラ戦に関しては?
エロール いい試合だったと思う。彼は闘いづらい選手だった。ひたすら前に出てくるからね。
――バダ・ハリ戦では2R直前でダウンを喫しました。焦りは?
エロール 焦りはなかった。とにかく相手を倒すことに集中していたからね。
――初出場にしてこの結果、満足していますか?
エロール まあね…。でも、来年はベルトを獲る。今回、エロジマンはひじょうにいい試合ができたと思っている。来年も頑張るぜ!!■