WGP準決勝へ進出したのは、ピーター・アーツを倒し、世代交代を強烈にアピールしたバダ・ハリだ。ローキックを何度かもらったものの、ほとんどノーダメージで準決勝を迎えることになるのかもしれない。一方、WGP初出場でセミ・ファイナルに勝ち上がってきたのは、“エロジマン”ことエロール・ジマーマンだ。ジマーマンはフルラウンド闘ったもののエヴェルトン・テイシェイラからダウンを奪い、判定勝ちを収めた。勢いでは互角といっていいだろう。どちらが勝っても、ファイナル進出は初めて。どちらが勝つのか。 先に入場したのはジマーマン。さすがにボーン・スーツは着てこなかったがジマーマンはノリノリだ。バダは、気合い満々。二人の闘志が激しくぶつかり合う。
1R、左フックを放つジマーマン。バダは右ストレートをスポーンと当てる。ジマーマンは右ストレート。バダは左ストレート、右ローキックの稲妻のような攻撃を見せる。ジマーマンはワンツー。バダは、右ミドルキック、右ローキック。さらにハイキック、ローキック、ストレートと連打が止まらない。ジマーマンはカウンターの左ストレートを狙う。バダは下がって、強烈な右ボディストレートをヒット。バチンと大きな音が会場に響く。試合を掌握していたのはバダか。 1R判定=10(バダ):9、10(バダ):9、10(バダ):9
2R、バダの鋭いジャブがジマーマンの顔を捉える。ジマーマンはワンツーを放っていく。左ストレートをヒットさせるバダ。ジマーマンはローキックで攻撃。バダはジマーマンのボディを直撃。前蹴りでボディを弾く。ジマーマンは右ハイキック。バダは左ストレートを当てて、さらに前へ出る。すると、ジマーマンの右フックがバダのアゴを直撃する。倒れるバダ。これで終わるかと思ったが、バダは立ち上がると、果敢にジマーマンと打ち合う。左、右、左とパンチを伸ばし、バックキックを放つバダ。そして、なんと右フックでジマーマンからダウンを奪い返した。 2R判定=8:8、8:8、8:8
3R、最後のラウンド。ここまではバダがポイントでリードしているが、ほぼイーブンだろう。先に動いたのはジマーマン。ワンツーからローキックを放った。バダは右ローキック。そして左ストレートを何度も当てる。ジマーマンが前へ出る度に、バダの左ストレートがヒットする。ジマーマンが止まると、バダは右ストレート。前へ出るジマーマン。バダのストレートがジマーマンを捉える。ジマーマンが強引に出てきたところを狙い、バダの右ストレートがアゴを貫く。前のめりに倒れたジマーマン。テンカウントが数えられ、ジマーマンのKO負け。バダの逆転KO勝ちに会場に歓声が響き渡る。決勝戦へ進んだのは、バダ・ハリだ。■ |