因縁の再戦が決定した。レミー・ボンヤスキーとジェロム・レ・バンナは、06年にWGPオランダ大会で対戦している。そのときは当初、レミーに軍配が上がったが、バンナの異議申し立てによって勝敗がひっくり返った経緯がある。受け入れがたい敗戦に、レミーはプライドを傷つけられたことは間違いない。対するバンナも、今回こそスッキリとした決着を望んでいるはずだ。WGP開幕戦では、レミーが成長著しいポール・スロウィンスキーを撃破。バンナは澤屋敷純一へのリベンジに成功している。勢いではまったくの互角。3度目の王座獲得を狙うレミーと、“無冠の帝王”返上にかけるバンナ。気迫で勝った方に、勝利の女神は微笑むはずだ。
1R、前へ出てプレッシャーをかけるバンナ。右ローキックを放つと、レミーは左フックを合わせる。さらに右フックからハイキックとレミーの連打。バンナはワンツー。レミーは右ストレートをヒットさせる。バンナは左ミドルキック。レミーは右フックを返す。左ハイキックを放つバンナ。バンナはワンツーからローキック。レミーは飛びヒザ蹴り。わずかにレミーが有利か。 1R判定=10:10、10:10、9(バンナ):10
2R、バンナはワンツー、そして右ミドルキックをヒットさせる。レミーは左フック。バンナは左ストレート。レミーは右フックを返す。一進一退の攻防が続く。バンナはパンチだけではなく、蹴りでもダメージを与えていく。だがレミーはガードを固めつつ、ローキックをヒットさせる。とくに左ローキックは有効だ。このラウンドは、ほぼ互角といっていい。 2R判定=10:10、10:10、10:10
3R、バンナはプレッシャーをかけつつローキック。ワンツーで追い込んでいく。レミーはガードを固めてローキック。バンナが前へ出てくるところにローキックが当たるため、ダメージが大きいか。それでもバンナは、前へ出てフックを放つ。レミーはガードしてローキック。そして、右ミドルキックがバンナの左腕に直撃。表情を曇らせて、腕をダラリとするバンナ。ダウンカウントが数えられた。異変を感じたドクターがチェック。すると、骨折の疑いがあるため、ドクターストップを宣告。バンナは、またしても左腕を痛めて、トーナメントの敗退が決まった。■ |