WGPを代表するスピードスター同士が激突。06年からK-1に参戦をはたし、鋭いコンビネーションとスピードで今年のUSA GPを制覇したグーカン・サキ。WGP開幕戦ではビッグネームのレイ・セフォーを下し、ついにWGP決勝大会への切符を手に入れた。そのサキと対戦するのは、こちらもスピードには絶対の自信を持つルスラン・カラエフだ。バダ・ハリのライバルと称される新世代の若武者は、ASIA GPを圧倒的な実力で制覇すると、WGP開幕戦ではハリッド“ディ・ファウスト”とダウンの奪い合いを展開。会場を大いに沸かせている。サキが「K-1の変化の時期は今」と新しい時代の幕開けを口にすれば、ルスランも「ボクたちの時代はすでに始まっている」と発言。ともに自分が新たな時代を作ろうと、モチベーションは高い。二人ともスピーディーなファイトスタイルが持ち味だけに、瞬きの許されない試合になるだろう。
1R、先に攻撃をしたのはサキだ。左ハイキックがルスランの頭の上を通過する。サキは左フック、右ローキックと連続技をみせる。ルスランは、左フックを放つもなぜかスピードがない。サキはローキック、左フック、さらにローキックで攻撃。ルスランはリズムに乗り切れない。サキのローキックが何度も決まったところで、ラウンドが終了した。 1R判定=10:10、9(ルスラン):10、9(ルスラン):10
2R、サキは右ローキック。これで弾けたように、ルスランが猛反撃をみせた。右ローキックで攻撃し、右フック、左フック、右ローキックとルスランらしい連続攻撃。ガードを固めるサキ。なおもルスランは、パンチの連打でサキのガードをこじ開けようとする。左、右とフックが飛び交う。サキは、ジッと耐えるようにガードを固める。バックキックまで飛び出し、サキを追い込んでいった。 2R判定=10:10、10:10、10(ルスラン):9
3R、ここまではほぼイーブン。差をつけたいルスランは、ガードを固めるサキにパンチの連打。だが、サキはローキックを返しつつ、反撃のタイミングをはかっていたようだ。サキのバックブローが放たれると、これが直撃し、ルスランはダウン。首を振ってダメージを回復するルスラン。まだいけようだ。ルスランは、そんなにダメージがないのか、左右のフックでまたしてもサキを追い込んでいく。しかしサキは、ローキックを返し、フックを放つ。捨て身でパンチを打つルスランだが、あえなくタイムアップ。3-0の判定で、サキが準決勝進出を決めた。■ |