第2試合◎トーナメント準々決勝戦 第2試合:K-1ルール/3分3R延長1R
エロール・ジマーマン
(スリナム/ゴールデン・グローリー)
vsエヴェルトン・テイシェイラ ×
(ブラジル/極真会館)
3R判定2-0 ※27-27、29-27、28-27。3R、テイシェイラは右アッパーでダウン1あり
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 新世代の台頭が目覚しいWGPのリングで、二つの新星が激しく衝突する。弱冠22歳ながら、本戦並みにレベルが高いとされるWGPヨーロッパ予選を制したエロール・ジマーマン。荒削りながら破壊力抜群の攻撃力で、WGP開幕戦ではグラウベ・フェイトーザを下すアップセットを起こした。対するエヴェルトン・テイシェイラは4月のWGP横浜大会でデビューを飾ると、JAPAN GPを制覇。WGP開幕戦では武蔵を破っており、極真世界王者の資質の高さを証明している。両者ともにWGPで活躍するのは、実質1年目のルーキー。だが、その伸び白はまさに無限大といえる。勢いに乗るジマーマンとテイシェイラは、決勝大会に嵐を巻き起こす予感が大きい。この試合の勝者から、絶対に目を離してはいけない。
 空手衣に身を包み、静かにリングへ上がってきたテイシェイラ。対照的にジマーマンは、ボーンスーツで踊りながら登場。開始前に睨み合っていた。

 1R、ジャブから右ローキックをヒットさせるテイシェイラ。ジマーマンも右ローキックを返す。前へ出るテイシェイラは、ワンツー、左ミドルキックを直撃。ジマーマンは右ストレート。テイシェイラは、右ローキックを連打。ジマーマンは下がらずに右フックを繰り出すが、テイシェイラはまたしてもローキック。右フックが何発もヒットして、テイシェイラが優位に試合を進めた。
1R判定=10:9、10:10、10:9

 2R、テイシェイラの右ローキックが何度も当たる。右だけではなく、左もコツコツと直撃し、ジマーマンにダメージを与えていく。テイシェイラは、ジマーマンのミドルキックを受けても、構わず前へ出てローキックをヒットさせる。ローキック、フックを打ちながら、テイシェイラは重戦車のように前進する。だが、ラウンド終了間際、ジマーマンの左フック、右ストレートが当たり、テイシェイラが下がる場面もあった。
2R判定=9:9、9:9、9:9

 3R、テイシェイラは右ローキックで押しまくる。ジマーマンはフックとローキックを返すが、構わず放たれるテイシェイラのローキックに苦しむことに。ときおり放たれる右フックは一発の可能性が十分だ。だが、ジマーマンは右ミドルキックで反撃。右アッパー、左フックと連続のパンチで逆転を試みる。すると右アッパーがヒット。なんとテイシェイラが倒されてしまった。最後の最後で、ダウンをしてしまったテイシェイラ。判定勝負となったが、2-0でジマーマンが勝利。進化を見せたテイシェイラだが、勝ったのはジマーマンだった。■

 
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エヴェルトン・テイシェイラのコメント

――対戦相手の印象からお願いします。
テイシェイラ とてもタフな相手で、強烈なパンチを持っていました。
――ダウンしたときのダメージは?
テイシェイラ はい、たしかに強いパンチをもらいましたね。でも、すぐに回復しました。
――K-1の難しさを痛感しましたか。
テイシェイラ 今回のダウンで、難しさを感じたわけではないです。K-1に参戦した当初から難しさを感じていました。でも、これからも頑張って試合をしたいと思っています。
――この1年で最も成長した部分は?
テイシェイラ 私は多くのことを学びました。なかでもボクシングがかなり上達しました。ですが、まだまだ勉強は必要だと感じています。
――来年以降の目標は教えてください。
テイシェイラ K-1の王者になりたいと思います。
――今後の課題は?
テイシェイラ 私は極真空手の経験はありますが、K-1での経験が不足しています。最初からアグレッシブに攻めようと思いましたが、3Rにスタミナが切れてしまいました。それがダウンに繋がったので、そこに課題があります。あとはパンチでの攻め方、防御に関しても勉強したいですね。■