新世代の台頭が目覚しいWGPのリングで、二つの新星が激しく衝突する。弱冠22歳ながら、本戦並みにレベルが高いとされるWGPヨーロッパ予選を制したエロール・ジマーマン。荒削りながら破壊力抜群の攻撃力で、WGP開幕戦ではグラウベ・フェイトーザを下すアップセットを起こした。対するエヴェルトン・テイシェイラは4月のWGP横浜大会でデビューを飾ると、JAPAN GPを制覇。WGP開幕戦では武蔵を破っており、極真世界王者の資質の高さを証明している。両者ともにWGPで活躍するのは、実質1年目のルーキー。だが、その伸び白はまさに無限大といえる。勢いに乗るジマーマンとテイシェイラは、決勝大会に嵐を巻き起こす予感が大きい。この試合の勝者から、絶対に目を離してはいけない。 空手衣に身を包み、静かにリングへ上がってきたテイシェイラ。対照的にジマーマンは、ボーンスーツで踊りながら登場。開始前に睨み合っていた。
1R、ジャブから右ローキックをヒットさせるテイシェイラ。ジマーマンも右ローキックを返す。前へ出るテイシェイラは、ワンツー、左ミドルキックを直撃。ジマーマンは右ストレート。テイシェイラは、右ローキックを連打。ジマーマンは下がらずに右フックを繰り出すが、テイシェイラはまたしてもローキック。右フックが何発もヒットして、テイシェイラが優位に試合を進めた。 1R判定=10:9、10:10、10:9
2R、テイシェイラの右ローキックが何度も当たる。右だけではなく、左もコツコツと直撃し、ジマーマンにダメージを与えていく。テイシェイラは、ジマーマンのミドルキックを受けても、構わず前へ出てローキックをヒットさせる。ローキック、フックを打ちながら、テイシェイラは重戦車のように前進する。だが、ラウンド終了間際、ジマーマンの左フック、右ストレートが当たり、テイシェイラが下がる場面もあった。 2R判定=9:9、9:9、9:9
3R、テイシェイラは右ローキックで押しまくる。ジマーマンはフックとローキックを返すが、構わず放たれるテイシェイラのローキックに苦しむことに。ときおり放たれる右フックは一発の可能性が十分だ。だが、ジマーマンは右ミドルキックで反撃。右アッパー、左フックと連続のパンチで逆転を試みる。すると右アッパーがヒット。なんとテイシェイラが倒されてしまった。最後の最後で、ダウンをしてしまったテイシェイラ。判定勝負となったが、2-0でジマーマンが勝利。進化を見せたテイシェイラだが、勝ったのはジマーマンだった。■ |