第6試合◎FINAL16:K-1ルール/3分3R延長2R
エヴェルトン・テイシェイラ
(JAPAN GP王者/ブラジル/極真会館)
vs武蔵 ×
(推薦/日本/正道会館)
3R判定3-0 ※30-28、30-28、30-28
report

ファン投票で、武蔵の出場が決定。武蔵は、澤屋敷をKOしたあと、ケガをしながらもジャパンGPに強行出場。一回戦で前田慶次郎に判定で負けを喫してしまった。ケガはまだ完全とはいえないが、タイで猛特訓を積んできたという。その武蔵と闘うのは、極真空手世界王者のエヴェルトン・テイシェイラ。テイシェイラは、K-1デビュー戦で藤本祐介からKO勝ち。その後も、ジャパンGPに参戦して、高萩、中迫、前田慶次郎を倒して頂点に立った。「あのときから4倍は強い」とテイシェイラ。武蔵は、「日本代表は日本人がならないといけない」とライバル心を剥き出しにした。

 1R、ゴングが鳴るとグローブをパンパンと叩いて、自分を鼓舞する武蔵。鋭いジャブから入っていく。テイシェイラは、右ストレート。スムーズに放たれており、たしかに4倍も強くなっているのかもしれない。右ローキックから右アッパーを繰り出すテイシェイラ。武蔵はジャブで出鼻を止めつつ、ローキックを放っていく。テイシェイラは、重そうな右ミドルキック、ワンツーを飛ばす。右フックが武蔵の顔面をかすめた。

 2R、テイシェイラは右ハイキック、右フックで攻撃。武蔵はかわして左ミドルキックを直撃させる。だがテイシェイラは、力強い右ストレートを放つ。右フック、右ストレートと矢継ぎ早にパンチを繰り出すテイシェイラ。武蔵がクリンチに逃げると、レフェリーがイエローカードを与えた。右ハイキックで攻めるテイシェイラ。武蔵は右ストレートを返す。ところが、このあとにテイシェイラの左ストレートが軽く当たり、武蔵はバランスを崩して尻餅をついてしまう。これはスリップと判断されたが、印象としては悪い。テイシェイラが押しているような形で、ラウンドが終了した。

 3R、武蔵が左右のフックで攻めると、テイシェイラもこれに呼応するように、フックを連発。右のパンチだけではなく、ローキック、バックキックへとつなげ、武蔵に付け入る隙を与えない。武蔵もワンツーで反撃。だがテイシェイラは、右のパンチを振り回す。武蔵はこれを見切り、左フックをヒットさせる。さらに武蔵がフックを放つと、テイシェイラもフックを返す。このラウンドはほぼ互角の内容となる。判定は…、テイシェイラ。武蔵がここで破れ、テイシェイラが無敗のまま決勝トーナメントへの進出を決めた。■

 
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エヴェルトン・テイシェイラのコメント

――試合の感想をお願いします。
テイシェイラ ありがとうございます。勝つことができて嬉しいです。
――武蔵選手は「勝てる試合を落とした」と発言していました。
テイシェイラ すべての試合、すべての選手に勝てる確率、負ける確立は50%と平等です。ですが、練習量が多い選手が勝つことは当然だと思いますよ。
――次戦の相手はジマーマン選手に決定しました。
テイシェイラ 非常に強い印象です。その試合に備えたいですね。■


武蔵のコメント

――試合の感想をお願いします。
武蔵 僕はリラックスして1Rから行こうと思ってたんです。相手の動きも見えたし、冷静に対処していたつもり。ただ、向こうが前に出てきたんで、必然的にくっついてしまうというか…意図的にクリンチしたわけではないんです。けど、注意を取られてやりづらい部分はありました。
――テイシェイラ選手の印象はいかがですか?
武蔵 試合をしたのは初めてですけど、動きは見えたし打ち合っても大丈夫やと思いました。2Rはクリンチを注意することに気を取られて、相手が前に出てきたときにクリンチできなくて…印象点で負けたのかなと。2R目を取られただろうという意識はあったんで、3R目は倒そうという気持ちで相手に向かったんです。相手はパワーがありましたけど、バテてるのは分かりました。だから、倒そうと思ったんですけど…余計に力が入ってしまいました。勝てる試合を逃してしまった…その悔しさだけですね。ただ、僕としてはクリンチの部分を改善してほしいですね。僕は意識してクリンチしているわけじゃないんで。突っ込んでくる選手がいると、試合をしにくくなりますね。自分の中では延長戦までやりたかったです。そこまで行けば、試合の流れは変わっていたはずです。
――リベンジも考えている?
武蔵 負けて言うのはなんですけど、もっと自分らしく闘えれば勝てたと思います。そのチャンスを頂けるなら、次はもっと自分らしく闘いたい。あとはクリンチの改善をしてほしいです。■