第5試合◎FINAL16:K-1ルール/3分3R延長2R
レミー・ボンヤスキー
(オランダ/チーム ボンヤスキー)
vsポール・スロウィンスキー ×
(推薦/オーストラリア/チーム ミスターパーフェクト)
3R判定2-0 ※30-29、30-30、30-29
report

お互いに蹴りの得意な選手同士の対決が実現。ポール・スロウィンスキーは、ハワイ大会のアジス・ヤヤ戦で、激しいダウンの応酬となり、大会のベストバウトといってもいい試合を見せたばかり。この試合が評価されて、ポールがファン投票で選ばれた。レミーは、蹴りのスペシャリスト。その相手に対して、ポールがどんな作戦を使ってくるのかがポイントになりそうだ。ポールには、アーネスト・ホースト氏がついているため、どんな作戦を立ててくるのかが注目となる。

 1R、ジャブからローキックを放つポール。さらにワンツーからローキック。レミーもどっしりと構えて、右ローキックを返す。左フックを繰り出すポール。レミーも同じ技で返していく。レミーは、得意のジャブからのローキックをヒットさせる。ポールもローキックを返す。お互いに持ち味は蹴りが中心になるため、静かな立ち上がりとなる。

 2R、レミーの攻撃が増えていく。ローキックをバシバシと入れる。ポールもローキックを当てていくが、あまり効かない様子。ポールはローキック、左ハイキック、右ローキックで攻撃。レミーはローキックを返しつつ、得意の飛びヒザ蹴り。これをかわしたポールは、フックを打つがヒットしなかった。

 3R、ポールのパンチが目立つようになる。左、右とフック系のパンチでレミーからKOを狙う。レミーはしっかりとガードを上げて対応。それでもポールは、左右のパンチで前へ進む。ガードの上からでも、左、右とパンチがレミーに襲いかかり、会場も盛り上がっていく。ところが、あと一歩で崩れないところがレミーの持ち味。ポールの打ち終わりを待ち、バスン、バスンと蹴りを打ち込み、パンチで打ち合う場面も出てきた。際どい判定となるが、全体的にレミーが押していた印象が残る。やはりジャッジもレミーを支持。K-1のGODが、決勝トーナメントへ駒を進めた。■

 
comment

レミー・ボンヤスキーのコメント

――試合の感想をお願いします。
レミー あまり気分は良くないね。ファンやトレーナー、自分自身を失望させた。ポールはいいファイターだけど、体調が万全ならもっと簡単に勝てたはずだ。しかし、東京行きのチケットを勝ち取ることができた。その部分は嬉しいかな。
――スロウィンスキー選手は判定に不服があったようです。
レミー 彼が失望しているのには、それなりに理由があるだろう。ベストを尽くしたのだから、それなりの理由があることは認めるよ。
――決勝大会では誰と闘いたいですか?
レミー 誰とやっても勝てる自信はあるけど、特にバンナかな。
――今後の計画を聞かせてください。
レミー 練習はいつも通りだよ。ただ、崩していた体調を取り戻して、もう崩さないように気を付けたいね。■


ポール・スロウィンスキーのコメント

――敗因はなんでしょうか。
ポール オレは負けたと思っていない。あれはジャッジの間違いだ。延長戦に行く試合だったし、すべてのファンはオレが勝っていたと思っているはずだ。レフェリーがレミーの手を挙げたのは、レミーが人気選手だからだ。それだけさ。とても気分が悪いよ。
――レミー選手と初対戦しての感想は?
ポール 素晴らしいファイターだ。でも、オレは勝っていたと信じている。せめて延長戦の試合だ。ずっと攻撃をして試合をリードしていたのに、判定負けなんか信じられない話だ。
――今後の展望をお願いします。
ポール 決勝大会で試合をしたいけど、未来のことは誰にも分からないからね…。■