ハリッド“ディ・ファウスト”は、ファン投票でのギリギリの出場。ハリッドは、グラウベやピチュクノフに連敗。最近は、かつての勢いがなくなっているが、ここが正念場となりそうだ。逆にルスラン・カラエフは、しばらく試合から遠ざかっていたが、ASIA GPで全試合KO勝ちの優勝。完全復活をはたした。二人ともスピードがあり、なおかつパンチも得意としているため、スリリングな内容になることだろう。 1R、ゴングが鳴るとルスランはハリッドを急襲。ワンツー、左ハイキック、左右のフックと回転の早い攻撃が襲いかかる。ハリッドはガードを固めつつ、右フック。構わずルスランは、左右のフックを止めない。ハリッドは防戦一方。ルスランは、フックだけではなく、アッパー、バックキックと多彩な攻撃で攻めまくる。ところが、一瞬の隙をついたハリッドが左フックでダウンを奪う。なんと一方的に攻めていたはずのルスランが、マットに倒れてしまう。立ち上がったルスランにハリッドは、右のパンチで止めを刺しにいく。しかしルスランは、左フックをヒットさせる。さらにアッパーを直撃させて、どちらが勝者になるのかまったく分からなくなる。 2R、ハリッドはローキックでルスランの足から崩しにかかる。ルスランは、右フック、ヒザ蹴り、右フックとダウンを奪い返しにいく。ハリッドは冷静にガードして、右フックで追い討ちをかける。右ローキック、右フック、右ローキックと確実にルスランにダメージを与えていった。ところが、ルスランの捨て身の攻撃が実を結ぶ。右アッパーがハリッドのアゴを勝ち上げ、フックが直撃。倒れるハリッド。ルスランの速射砲が火を噴く。左右のフックが崩していき、右ストレートでハリッドがダウン。立ち上がったハリッドに、左右のパンチを連打。レフェリーが試合を止めた。決勝トーナメントに進んだのは、ルスランだ。■ |