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谷川貞治EPのコメント

谷川 トーナメントに関しては、予想外の展開でしたね。マイティ・モー選手は、相手がよくありませんでした。ローブローがあったので、マイティ選手は実力が出せませんでした。ニコラス・ペタス選手もアクシデントでしたけど、ちょっとガッカリしました。日本のサムライ魂を取り戻してほしいです。あとはハリッド“ディ・ファウスト”選手がビザの関係で出場できず、内容がガラッと変わってしまいましたね。でも、僕はグーカン・サキ選手を優勝候補だと思っていましたから。ルスラン・カラエフ選手やバダ・ハリ選手と同じ、次世代を担う選手です。WGPでは大型化が進んでいますが、スピードや技術のある選手がK-1には必要だと思います。バダ選手やルスラン選手と闘っても、いい勝負をすると思いますよ。出身地のトルコも新しい国ですしね。しかし、バダ選手の試合は相変わらず面白いですね。でも一番、素晴らしい試合はポール・スロウィンスキー選手です。これぞK-1という試合でした。これでWGP開幕戦の推薦候補は、今大会からスロウィンスキー、モー選手の二人。日本人では澤屋敷選手以外に前田慶次郎、藤本祐介、武蔵選手。韓国ではランディ・キム選手、ヨーロッパではザビット・サメドフ選手。それにアレキサンダー・ピチュクノフ選手といった選手たちが候補に挙がっています。なるべく若くて生きのいい選手を選びたいですね。今回はスタン・シェリフ・センターで初めて大会を開催して、お客さんもたくさん来てくれました。プロモーターとして頑張ってくれた曙さんには、お疲れ様と言いたいですね。これで開幕戦のカードを決めるすべての材料が揃いました。
――ランディ・キム選手の躍進は?
谷川 精神力が強くなりましたね。よく練習してきたと思います。スロウィンスキー選手はヨーロッパGPに出場しないで、サキ選手にKO負けをしていました。K-1に呼ばれないかもしれない、という危機感があったはずです。やはり危機感を持っている選手は強いですね。用意されている選手よりも、サキ選手やASIA GPのルスラン選手、今回のランディ選手は危機感が強いので、強いハートを見せてくれました。逆にバダ選手は今回、ちょっと危なかったですね。■