第9試合◎スーパーファイト◎K-1ルール/3分3R延長2R
バダ・ハリ
(モロッコ/ショータイム)
vsドマジョフ・オスタジック ×
(クロアチア/チーム オスタジック)
1R0分19秒、KO ※左フック
report

 今、K-1は悪魔王子ことヘビー級王者のバダ・ハリが、中心になりそうな気配が漂っている。ハワイ大会はUSAGPが目玉となっているが、やはりバダがどんな試合をするのかも注目が集まっているようだ。今回、バダはクロアチアのドマジョフ・オスタジックと闘うが、「3年前にKOしている。今回も同じ結果になる」と豪語。ドマジェフは、総合格闘技の経験が豊富(14勝1敗)で、かつてはミルコ・クロコップと一緒に練習をしていたことがあるという。バダへのリベンジに燃えるドマジェフが、どんな意地を見せるのだろうか。
 メルヴィン・マヌーフと一緒に練習しているJ.Z.カルバンが、バダのセコンドについて共に入場。強力な援軍に、バダも気合いが入りまくりだ。
 1R、ドマジョフが左ローキック。この直後、信じられないことが起こる。バダの左ストレート、ドマジェフの左フックがほとんど同時に入ったように見えた。ロープにもたれるようにヨロめくバダ。だが、マットで大の字に倒れていたのは、ドマジョフだ。スクリーンにスローモーションが流れると、バダの左ストレートがコンマ何秒か先に当たっている。映画でも、なかなかないような場面に、会場も息を呑んだ。しばらく意識が朦朧としている様子のバダだったが、それでもKOしてしまうのだから驚きだ。さすがはバダ・ハリといったところか。■

 
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バダ・ハリのコメント

――素晴らしいKOでしたが、なにが起こったのですか?
バダ リングに入ってからジャブで試合を始めようとしただけだ。説明することはなにもね~よ。
――あのカウンターは反応したのですか? それとも狙っていた?
バダ オレは普通に試合を始めたかったんだけど、瞬間的に反応したんだ。でも、本当は右のパンチで倒したかった。左でも危険なんだな、オレは。そう実感したよ。
――左手でも十分だったと。
バダ みんなには、こんな早くて申し訳ないと思う。オレもちょっとビックリしたよ。最後にはKOしたかったけど、全部はヤツのせいだ。さっさと立ち上がらないから悪いんだ。そうだろ?
――今回も予告どおりの1RKOでした。
バダ 1Rでもなんでも、とにかくKOしたかった。1RでKOできるのは素晴らしいことだ。全部がプラン通りだな。
――ダメージもないようなので、ハワイでどんなバカンスを過ごすつもりですか?
バダ まずは腹ごしらえだ。飯を食ってから…まだ夜は長い。ハワイはどんなものがあるのかな(笑)。
――昨年のハワイでヘビー級のベルトを獲得しました。今回もハワイで大活躍でしたね。
バダ ハワイのファンはオレを応援してくれる。オレも彼らが大好きだ。来年も戻って来て、またいい試合をしたい。オレは人を倒す、KOできる仕事をしているハッピーな人間だ。KOするのが大好きだから、またKOを見せてやるよ。■


ドマジョフ・オスタジックのコメント

――あの試合は瞬間的になにが起こったのでしょうか?
ドマジョフ 同時に攻撃が当たって、オレが倒れてしまったんだ。なんとか立ち上がったけど、早いカウントで止められた。それに関してはショックだ。相手もダメージがあったはずだからね。
――ジャッジに不満があると。
ドマジョフ なんで早く止めたのか分からない。オレの流れは3Rからなんだ。
――3年ぶりの再戦となりましたが。
ドマジョフ 自分は成長したと思う。でも、早く止められすぎたね。あの段階から反撃が始まるはずだったんだ。いいパンチは当たったからね。残念だよ。
――3度目のリマッチは考えていますか。
ドマジョフ もちろんだ。絶対にやらせてほしい。
――DREAMで日本上陸の可能性も高いですね。
ドマジョフ 日本のファンは世界最高だ。友人のゼルグ“弁慶”ガレシックも活躍している。ぜひとも日本に行きたいね。■