第4試合◎K-1 USA GP トーナメント1回戦(4):K-1ルール/3分3R延長1R
× ニコラス・ペタス
(デンマーク/チーム・スピリット AE)
vsリック・チーク
(U.S.A./Nor-Cal Fighting Alliance)
1R1分15秒、TKO ※試合放棄
report

 USAGP一回戦最後の試合は、ニコラス・ペタスとリック・チークが闘う。ニコラスは、かつて武蔵を倒してジャパンGP王者になったこともある実力者。最近では、2mを超える韓国シルムの元横綱、キム・ヨンヒョンをKOで倒し、まだまだトップ戦線で闘えることを証明したばかりだ。「なぜオレが、青い目のサムライと呼ばれているのか、アメリカのファンにも見せたい」とニコラス。リックを倒して、一気に優勝を奪うつもりなのだろう。リックは、昨年のラスベガス大会にも出場した経験がある強豪。一回戦はイマニー・リーを倒したが、足を負傷してしまい、無念のドクターストップがかかってしまった。「ニコラスがサムライならば、オレはウォリヤーになる」と宣言。ニコラスとリックの試合は、激しい内容になりそうだ。
 1R、ゴングとともに右へ回るニコラス。リックは追いかけながら左ローキック。ニコラスは右ローキック、そして右ハイキックを見舞う。左フックをダブルで放つリック。ニコラスは、これをガードして右ローキックを連発させる。ところが、いきなりニコラスが下がりながら何やらレフェリーに話しかける。太ももの辺りを指して、何やら話している。そして自軍コーナーで説明するニコラス。レフェリーは試合終了を宣告。なんとリックの手を挙げた。マイクを握ったニコラスは、筋肉断裂を説明。「もう一度、戻ってくる」と約束して控室へ消えていった。準決勝へ進んだのは、リックとなった。■

 
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ニコラス・ペタスのコメント

――試合中にアクシデントがあったのですか?
ペタス 最初のローキックで足の内側の筋肉を傷めたんです。それでも蹴り続けたら…断裂したと思います。これまでいろんなケガをしてきました。悔しいけど、自分の体の限界は知っています。…申し訳ない。
――不本意な結果でしたが、今大会で得られたものはありますか。
ペタス なによりもリングの中がすべてなんです。結果が出せないのは自分の責任。今後のことは考えないといけない。ケガしたばかりなので、あまり良い言葉は出てきませんね。大ブーイングが起きたのも当然だと思います。準備もしっかりしていたし、闘うことも怖くなかった。でも、体の限界が来てしまった。それをファンが理解してくれないのは悔しいですね。ただ、プロとしてああいうことは…。
――今後のことというと、引退も視野に?
ペタス 格闘家である以上、引退という言葉は使いません。でも、真剣にどういう展開にしていくか考えないといけないですね。前回の試合から8ヶ月のブランクがきつかったのも事実です。ちょっと考える時間が必要です。本来ならボクは今でもリングで闘っていなければいけなかった。久しぶりにマジで悔しいです。■