第5試合◎ASIA GPトーナメント(4):一回戦:K-1ルール/3分3R延長1R
× パク・ヨンス
(韓国/KHAN GYM)
vs上原誠
(日本/TRYOUT/士道館村上塾)
延長R1分25秒、KO ※左フック。本戦0-0…29-29、29-29、29-29
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 ASIA GP一回戦最後の試合は、日韓戦が実現。韓国のパク・ヨンスは、テコンドー出身で、変則の蹴り技は侮れないものがある。昨年のWGP開幕戦は、ルスラン・カラエフが来日できなくなり、ジェロム・レ・バンナの対戦相手に立候補するという勇気のあるところをみせた。武蔵との試合では、ローブローの反則をしてしまい、怒りを買ってしまったが、最近はK-1ルールに慣れてきたようだ。ヨンスと闘うのは、日本の上原誠。伊藤純と同じく士道館に所属する選手で、「黒豹のように闘う」と意気込んでいる。面白い試合になりそうだ。
 1R、ヨンスは左ハイキック。これは上原がディフェンス。ヨンスは右ローキック、左ハイキック。さすがにテコンドー王者だけに、蹴りの攻撃は素早い。上原は右フックを見舞うが、これは大振り。さらに踏み込んで、右のフックを放つが空振り。ならばと、バックキック。さすがに、これはヨンスがかわす。上原の右ストレートが当たる。ヨンスは後ろ回し蹴り。このとき、上原の前蹴りがローブローとなってしまう。再開すると、ヨンスは左ボディブロー。上原がバックキックを放ったところで、ラウンド終了。
 2R、ヨンスは右ローキック。そしてジャブからの右ローキック。さらに右ハイキック。上原は様子を見ている。ヨンスはカカト落とし。右ローキックと矢継ぎ早に攻撃する。上原は、右フック。左、右とフックを振り回す。ヨンスはプレッシャーをかけつつバックキック。上原はタイミングを合わせてパンチを打っていった。ヨンスの右ローキックが単発ながらも、上原に当たる。上原は、フックでKOを狙っていった。
 3R、ヨンスは左ミドルキック。上原は右フック。ヨンスは、かわしてミドルキック、さらにカカト落としと続けた。上原は、左右のフックで飛び込んでいく。これが、ときおり当たり、ヨンスが横を向く場面も。上原はアッパーで飛び込み、フックを狙う。ヨンスは、ブロックしてヒザ蹴り。ほとんどイーブンのまま、ラウンド終了。判定もドローとなり、延長戦へと突入した。
 延長戦。上原は右フックで攻撃。ヨンスは右ローキックを何度もヒットさせる。後ろ回し蹴り、バックキックで攻めるヨンス。上原は、パンチを当てるタイミングをはかっている。ヨンスがヒザ蹴りを放つ瞬間、上原が左フックをカウンターで合わせ、これがまともに直撃。失神するヨンス。上原は、最後の最後で黒豹になった。準決勝で、ピチュクノフと対決だ。■

 
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上原誠のコメント

ノーコメント
※眼窩底骨折の疑いがあるため病院へ■


パク・ヨンスのコメント

——KO負けを喫してしまいましたが。
パク はい、もう大丈夫です。やっぱり経験不足でしたね…。
——アジアGPは2年連続で敗退してしまいましたが、やはり大きな壁ですか?
パク たしかに自分に問題がありますね。ガードも甘かったと思います。
——相手は強かった?
パク 相手に負けたというより、今回は自分に負けたと思います。もっと練習を積まなければいけませんね…。■