第4試合◎ASIA GPトーナメント(3):一回戦:K-1ルール/3分3R延長1R
アレキサンダー・ピチュクノフ
(ロシア/極真会館)
vsノブ・ハヤシ ×
(日本/ドージョー・チャクリキ ジャパン)
延長R判定3-0 ※10-9、10-9、10-9。本戦1-0…30-30、30-30、30-28(ピチュクノフ)
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 ルスラン・カラエフと並び、ASIA GPの優勝候補と呼ばれているのが、極真会館のアレキサンダー・ピチュクノフだ。ピチュクノフは、しなやかな蹴り技が武器で、ハリッド“ディ・ファウスト”を翻弄し、富平辰文、堀啓らをKOしたこともある。今回の試合へ向けて、俊敏性を強化したといい、上位に食い込むのは必至か。対するノブ・ハヤシは、約3年ぶりのK-1復帰となる。かつては、武蔵のライバルとしてしのぎを削っていたこともあり、今回の試合で結果を残したいことだろう。
 1R、ノブは前へ出てインローを蹴っていく。ピチュクノフはローキックを返す。ノブは、なおもインロー。ピチュクノフは左フックから右ローキック。ノブは右ストレート、ピチュクノフは鋭いジャブをヒットさせる。意外にも、蹴りのノブ。パンチのピチュクノフといった展開になる。ピチュクノフは、右ストレート。ノブは左フックを返し、右ローキックを直撃させた。ピチュクノフも、負けずにローキックで反撃。お互いに、一歩も引かない勝負となる。
 2R、ピチュクノフの前蹴りがノブにヒットする。ノブは、前へ出て右ローキック。左フックを放つノブ。さらに右ボディがピチュクノフへ当たる。ピチュクノフは、グルリと回りバックキック。これは、軽く当たったか。だがノブは、下がらない。左フック、右ボディをヒットさせるノブ。右ローキックを当てて、ほぼ互角の闘い。ピチュクノフが左ストレート。ノブが右ローキックで攻めたところで、ラウンド終了。
 3R、ジャブからのローキックを飛ばすノブ。ピチュクノフは、インローで反撃。これが効果的だったのか、ピチュクノフはローキックの攻めが目立つようになる。逆にノブは、パンチでの攻めに切り替える。右フックがピチュクノフに襲いかかる。ピチュクノフは、耐えてローキックを返す。ノブはパンチからのローキック。ピチュクノフは、パンチをまとめたところで終了。判定勝負となり、1-0でドローに。延長戦へ突入した。
 延長戦。ノブは右ローキックで崩しにかかる。ピチュクノフは、ジャブからローキック。バックキック、左フックと続き、ようやくエンジンがかかり始めたのか。ノブはやや押されながらも、左ボディブローで反撃。ピチュクノフは左ハイキック。ノブは右アッパー。勝負に出たピチュクノフは、フック、ローキックと嵐のようなラッシュをみせる。左のパンチが当たり、少し後退するノブ。ピチュクノフは、右ストレート。下がるノブ。ピチュクノフは左フック、ローキック、ハイキックと怒涛の攻撃が続く。ノブもフックを返すが、押されたところで延長戦が終了。判定となり、今度はピチュクノフが勝利。準決勝戦へ進出した。■

 
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ノブ・ハヤシのコメント

——久しぶりの試合でしたが。
ノブ 嬉しい反面、緊張もありましたね。
——3Rにはスタミナが切れたように見えたが?
ノブ いや、スタミナは大丈夫だったんですけど、一発を狙いすぎてしまって足が動かなかったですね。攻め込むチャンスがなかったです。
——ピチュクノフの印象は?
ノブ やっぱり極真の選手らしく蹴りは良かったですね。あと早くて気の強い選手だなと。
——試合でビックリしたことは?
ノブ 自分が攻められなかったことに一番ビックリしました。練習もたっぷりできて体調もよかったんですけどね…。■