第8試合◎K-1ヘビー級タイトルマッチ:K-1ルール/3分3R延長2R
バダ・ハリ
(モロッコ/ショータイム)
vsグラウベ・フェイトーザ ×
(ブラジル/極真会館)
1R2分33秒、KO ※パンチ連打。グラウベはパンチ連打でダウン1あり
report

“悪魔王子”バダ・ハリが初防衛戦に挑む!! 昨年、藤本祐介を下し、K-1ヘビー級王座を獲得したバダ・ハリ。今大会ではベルトをかけ、グラウベ・フェイトーザと対戦することが決定した。バダは以前から「オレのベルトを狙うヤツは誰だってブッ倒す」と発言しており、ベルトを手放す気はない。対するグラウベはこれまでK-1のタイトルを獲得した経験がなく、極真勢として初の戴冠を前にモチベーションは高いはずだ。経験ではグラウベが上だが、勢いならバダに軍配が上がるこの勝負。ポイントとなるのは互いの距離感だろう。バダ・ハリは世界トップレベルのスピードを持ち、インファイトを好む。対するグラウベは足技が主体で、ロングレンジでの試合を得意とする。バダが相手の懐に素早く飛び込めるかどうかかが、大きな鍵となるだろう。バダのスピードが上回るのか、グラウベが足技で翻弄するのか。超一級線のテクニックの攻防から目が離せない!!
 タイトルマッチのため、両国の国歌が流れる。バダもグラウベも、気合い十分。バダの横にはメルヴィン・マヌーフもつき、すべての準備が整っているようだ。
 1R、ジャブからのローキックをもらうグラウベ。バダのスピードについていってないのか、この攻撃を何度ももらってしまう。グラウベは左ストレート、右ローキックを放つが、バダにガードされる。バダはジャブからのローキック。そしてワンツー、ジャブ→右ボディ→左フックと次第にコンビネーションが複雑になっていく。コーナーに追い込まれたグラウベ。バダは、パンチをラッシュ。右フックを放つと、グラウベがガードを固めるが、力強い左フックを直撃。グラウベが、倒れてしまう。立ち上がったグラウベに、バダは左右のフック、ストレートを乱れ打ち。最後は右フックが入り、グラウベが前のめりに倒れてしまう。これをみたレフェリーが試合を止めて、バダがタイトル防衛に成功した。
 マイクを握ったバダは、「ふーう。みんなありがとう。これからもたくさんのサポートを頼むよ、ベストを尽くすからさ。K-1の新しい時代が始まったぜ」と高らかに宣言した。■

 
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バダ・ハリのコメント

――試合は思った通りの展開でしたか?
バダ 予定通りだ。会見でも言ったろ? オレはKOを見せるって。それを実行したまでだ。オレはウソを付かないからな。
――ヘビー級にライバルはいないのでは。
バダ 今日の試合を見てもらえれば、オレがヘビー級の中で一番だって分かるだろ? オレはずっとこのタイトルを保持したい。今回の試合で、オレがトップレベルだって認めてもらえたはずだ。
――シュルト選手のベルトにも、興味はありますか。
バダ もちろんシュルトの持つタイトルもそうだが、K-1のすべてのタイトルを手にしたい。いつでもタイトルを獲得したいと思ってる。当然、シュルトのベルトは奪うつもりだ。
――シュルト選手にもKOで勝てる?
バダ KO? 確率は100%だ。チャンスをもらえれば、間違いないね。前回のレイやグラウベと同じように、KOしてやるさ。■


グラウベ・フェイトーザのコメント

――試合の感想からお願いします。
グラウベ とくに話すことはないですね。バダは調子が良かった。私が彼の攻撃をかわせなかった。それだけです。
――対策は?
グラウベ 対策はしました。ですが、すべてがうまく行かなかった。プレッシャーを与えようと思ったのですが、相手にうまく距離を取られてしまいました。
――バダ選手と闘っての印象は?
グラウベ 彼はとても射程距離が長いです。それに、爆発的な能力を秘めた選手ですね。私はうまく距離を掴めませんでした。試合の結果がそれを物語っています。
――同じ極真のテイシェイラ選手がJAPAN GPで優勝しました。
グラウベ おめでとうと言いたいですね。彼は真面目に練習していました。自分を信じるにはいいキッカケです。彼の大きな一歩になるでしょう。
――テイシェイラ選手の優勝は、予想していた結果ですか。
グラウベ K-1で結果を予測するのは難しいことです。ですが、彼には大きなチャンスがあると思っていました。素晴らしい選手ですし、吸収も早いですからね。これからも活躍してくれますよ。■