第9試合◎スーパーファイト:K-1ルール/3分3R延長2R
レミー・ボンヤスキー
(オランダ/チーム ボンヤスキー)
vsメルヴィン・マヌーフ ×
(オランダ/マイクス ジム)
3R2分32秒 KO ※レフェリーストップ。マヌーフは1Rにヒザ蹴り、右ハイキックによるダウン2、
2Rにヒザ蹴りによるダウン1、3Rに右ハイキックによるダウン1あり
report

 オランダで話題沸騰の対決となっているのが、レミー・ボンヤスキーVSメルヴィン・マヌーフだ。この試合は、7年前にオランダで実現。このときは経験の少ないマヌーフが、レミーに判定で負けている。それから7年。マヌーフは、こんな場面を待っていたのかもしれない。マイペースを貫くレミーは、自伝を発表するなど、まったくプレッシャーがかかっていない。これを知ったマヌーフは、尻を出して罵倒した。記者会見でも二人は、睨み合ったまま、まったく動かないというシーンがあり、ますます対決を盛り上げている。この試合は、ただでは終わらないはずだ。
 1R、いきなり飛びヒザ蹴りを見せるレミー。かわして着地したところへ、マヌーフは左右のフックを浴びせる。これが狙いか。だがレミーは、しっかりとガード。ミドルキックを連発させる。マヌーフは、様子を見ながらフックを叩き込む。レミーはガード。すかさず右ハイキックで反撃する。マヌーフはパンチ。レミーは蹴りで勝負をしたいようだ。レミーは、ミドルキックやハイキックでマヌーフを止めにかかる。それでも強引にマヌーフが飛び込んできたところへ、ついにヒザ蹴りが決まる。マヌーフはダウンだ。立ち上がったマヌーフは、さらに右ハイキックが飛んできて、またしてもダウン。あと一回のダウンでKO負けとなるが、ラウンドが終了。
 2R、レミーは左ローキックを放ち、左ミドルキックを何度も繰り出す。ハイキック、ミドルキック、そしてハイキック、ミドルキックと高い蹴りがマヌーフに襲いかかる。マヌーフは、左ストレート、右フックで攻めるとこれがレミーに軽くヒットする。だがレミーはミドルキックを蹴って、スキを与えない。ハイキック、ミドルキックが次々とマヌーフへ向かってくる。KOも時間の問題かと思われたが、なんとマヌーフの右フックがヒット。ガードを固めて下がるレミー。マヌーフに、最大のチャンスが訪れた。左右のフックをボディと顔面へ放ち、倒しにかかるマヌーフ。ところが、レミーのヒザ蹴りでマヌーフがダウンだ。立ち上がったところで、ラウンドが終了。
 3R、回りながらインローを蹴っていくレミー。マヌーフはバックキックで攻撃。さらに左右のフックで一気に力を解放する。ハイキックで攻めるレミー。マヌーフは、フックを放つも単発に終わる。レミーは狙いすませた右ハイキック。吹っ飛ぶマヌーフ。これでダウンを宣告される。マヌーフは、なおも立ち上がるが、最後は右ハイキックをもらい万事休す。レフェリーは試合を止めて、レミーのKO勝ちとなった。
 試合後、マヌーフは「オレは負けてしまったけど、顔はキレイだし、無事だったぞ」とアピール。レミーは、「本当はアーツがマヌーフと闘うことになっていたが、私が代わりに出ることになって、厳しい試合でした」とコメントした。さらにピーター・アーツは、「WGP開幕戦でセーム・シュルトと闘いたい」と王者への挑戦を表明した。■

 
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レミー・ボンヤスキーのコメント

——勝利おめでとうございます。
ボンヤスキー 勝てて嬉しいし、ひじょうに良い試合だったと思っている。マヌーフも一歩も下がらず、自分も前へ前へ出て闘ったし、オランダのファンも日本のファンもみんな喜んで満足してくれたと思うよ!
——試合にも勝ち、自伝『レミー・ボンヤスキー ゴッド・イン・ジャパン』も出版し、これだけ絶好調の理由は何?
ボンヤスキー 全てが完璧にできている理由は、実は新しい彼女ができたからなんだ! こうして試合に勝ち、本も出版でき、今夜おディナーも美味しく食べられるよ。しかも新しい彼女もできたし、僕にとっては彼女がディナーの最後に出てくる甘いデザートだね!
——あまーーーい!
ボンヤスキー デヘヘ(笑)。
——ところで今、足を引きずってるけどダメージは残ってる?
ボンヤスキー いつもの試合と同じ程度のダメージだね。一週間もあれば練習を再開できるよ。
——ではズバリ、次のターゲットは?
ボンヤスキー K-1のサイトでピーター・アーツとの試合が取り沙汰されていたみたいだから、次の標的はピーターさ! 覚悟しろよ〜!
——アーツはさっき「シュルトと開幕戦を闘う」とマイクアピールしてたけど?
ボンヤスキー あ、そう? やればいいんじゃない? 俺は相手は誰でもいいし。
——では、バダ・ハリは?
ボンヤスキー 彼がいいなら僕もいつでも良いよ。
——日本での試合を楽しみにしてます。
ボンヤスキー うん、日本のみんな待っててね!■


メルヴィン・マヌーフのコメント

——会場は大盛り上がりでしたが、残念な結果でした。
マヌーフ 自分でもバカなことをしたと思ってるよ。今日は彼のほうが強くて、俺は負けたんだ。お客さんが喜んでくれたんなら良かったけどね。歯も一本欠けてしまったけど、それもセクシーだから気にしてないよ。
——体格の問題もありました。
マヌーフ 彼の方が背も高いし体重も20kgも上だけど、俺はオファーを受けたし、正々堂々と闘おうと決めていたんだ。相手のほうが有利だったかもしれないが、俺はそんなことは気にしちゃいない。
——K-1ルールの試合は久しぶりでしたね。
マヌーフ そう、普段は総合の試合に向けた練習をしているから、年に1度くらいのK-1ルールの試合では力を発揮することが難しいんだ。だから今後はもっとK-1ルールの試合もしていきたい。
——今日のゲームプランは?
マヌーフ 相手はヒザ蹴りを狙ってくると思ったから、横にスイッチしてパンチ、アッパーで攻めようと思っていた。それはうまくいきそうだったけど、残念ながら負けてしまった。でも負けがあるからこそ、勝った時の喜びも大きいんだ。その喜びのために俺はファイターをやっている。
——これで5・11『DREAM.3』への参戦は難しくなってきた?
マヌーフ なぜだ? 何も問題はないよ。俺は試合がしたいし、ファンも俺の闘いを見たがっている。それでいいじゃないか。俺は日々、試合をするためだけに生きている。ダメージもないし、たとえ腕が折れていても、足が折れていようが、まったく問題はない。俺は『DREAM』で試合をするよ!
——ではファンへメッセージを。
マヌーフ みんな、ガッカリさせて申し訳ない。俺のファイトスタイルを気に入って応援してくれているみんなにはいつもパワーをもらっている。勝つことで恩返ししたいと思っているので、次の試合では頑張ってそれに応えるよ!■