第8試合◎ヨーロッパGP決勝戦:準決勝/K-1ルール/3分3R延長1R
× ビヨン・ブレギー
(スイス/マイクスジム)
vsエロール・ジマーマン
(オランダ/ゴールデン・グローリージム)
3R2分59秒、KO ※ブレギーは2R右フック、
3R右フックによるそれぞれダウン1あり。ジマーマンは3R、右ストレートによるダウン1あり。
report

 アティラ・カラチを倒し、準決勝の舞台へ勝ち上がってきたのは、エロール・ジマーマンだ。ゴールデングローリーの第4の男として、WGP開幕戦へ進むことができるのだろうか。ジマーマンと闘うのは、優勝候補筆頭のビヨン・ブレギーだ。ブレギーはヤン“ザ・ジャイアント”ノルキヤを倒し、絶好調。どちらが勝ってもおかしくない対決が実現した。
 1R、ブレギーはインロー、ジャブを入れつつローキックへとつなげる。ジマーマンはジャブをついて、左ハイキックを放つも届かない。ブレギーはリーチを活かして左ミドルキックを連発。ジマーマンは右フックを合わせにいくが、まともには当たらない。ブレギーはローキックを直撃。右、左フックを繰り出し、ジマーマンが腰を落としそうになる。一気に勝負かけたいブレギーは、左右のパンチで前進。ヒザ蹴り、ローキックと攻め立てた。
 2R、ジャブをついてミドルキック、ヒザ蹴りと体格を活かして闘うブレギー。さすがは優勝候補だ。ジマーマンは下がって、ブレギーが前へ出てきたところに右フックを放つが空振りに。ブレギーは、ミドル、ストレート、ミドル、ヒザ蹴りと寸分も違わぬ攻撃を見せる。完全にブレギーのペースと思われたが、なんと劣勢に立たされていたジマーマンの右フックがヒット。ブレギーが、「打って来い」とアピールすると、ジマーマンは右フック。これがまたしても当たり、ブレギーはダウン。立ち上がったところで、ラウンド終了。
 3R、気を取り直したブレギーは、ローキック、ハイキックで攻撃。ジマーマンは、右フックでKOを狙いにいく。さらに右ストレートがヒットし、ブレギーはやや後退。ジマーマンは前へ出て、なおも右ストレートで押していく。だがブレギーの左ストレートがヒット。右ローキックも当たり、今度はジマーマンが下がってしまう。そして、ブレギーのバックブローがヒット。右ストレートでブレギーがダウンを奪った。こうなるとブレギーが有利。左右のフックを打ちながら、止めを刺しにいく。すると、劣勢に立っていたはずのジマーマンが、右フックでダウンを奪い返す。立ち上がったブレギーに、左フックを当てて、最後の最後でジマーマンが勝者に。決勝戦へ進出したのは、ジマーマンだった。■

 
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ビヨン・ブレギーのコメント

——優勝候補と言われていながら、今回も残念な結果に…。
ブレギー ああ、敗因は分かっている。試合中に感情的になってしまって、冷静な試合運びができなかったんだ。自分をコントロールできなければ勝つことはできない。今後は気をつけなければと反省しているが、自分の性格をすぐに変えることは難しいからな。
——一回戦、ノルキヤ戦は冷静に見えたが?
ブレギー あぁ、あの試合は展開も早く良い試合だった。言い方は悪いが、俺の方が準備万端でシャープな動きができたからだと思うよ。
——2回戦、エロール・ジマーマン戦ではどこでスイッチが入ってしまったの?
ブレギー 2R中盤、さんざん押していたのになかなか相手を倒せないことにイライラしてしまって、そしたら流れの中で良いパンチをもらってしまい、スイッチが入って感情的になってしまった。相手をKOすることにこだわりすぎてしまったんだ…。
——そのジマーマンは優勝しましたが、彼の印象は?
ブレギー 負けた俺が何かを言う立場にないと思うが、若いし才能もあり、今後もどんどん伸びていく選手だと思うね。
——ダメージは?
ブレギー 眉の上の傷は切れてないが、2週間前にまぶたをカットしてしまい、追い込みの練習をきっちりやることができなかった。
——来年こそは期待してます。
ブレギー あぁ、優勝すると約束するよ。■