IT'S SHOWTIME第3試合◎K-1ルール/3分3R延長2R
× ポール・スロウィンスキー
(オーストラリア/チーム ミスターパーフェクト)
vsグーカン・サキ
(トルコ/ゴールデン・グローリージム)
1R KO
report

 IT’S SHOW TIMEの試合に組まれたのは、ポール・スロウィンスキーVSグーカン・サキ。ポールは、本来、前回の王者としてEUROPE GPに参戦するのかと思われたが、意外にもサキとの対決を選んだ。これは本人のチョイスではなかったようだが、ここで弾みをつけて、地区予選を勝ち抜く計算なのだろう。それはサキも同じことで、どちらが勝者になるかが、今後に向けての大きく意味を持つかもしれない。
 1R、左ハイキックから入るポール。すかさず右ローキックを放ち、早くも得意のパターンを組み立てるつもりか。サキも右ローキックを蹴っていく。ローキックを返せば、ポールのローキック対策になるのか。サキは、なおもローキックで攻撃。ポールがローキックを繰り出すと、サキはサッと離れ、空振りさせる。それでもポールは、踏み込んで左ローキック。一回、二回と当たるが、サキは間合いを詰めてパンチを放っていく。そして、左フックが軽く当たり、さらに右フックが直撃。なんとポールがダウンを喫した。立ち上がったポールは、左ローキックを当てていく。ダメージはないのか。右ローキックを連続で当てていくポール。パンチで攻めたところで、サキの左フックが炸裂。ポールはそのままKO負け。まさかの番狂わせが起こった。
 勝利者トロフィーをサキに渡したレミー・ボンヤスキーは、「みんなはポールが勝つと思ったのでしょうね。ハハハ。ああ、そうだ。私の自伝が出て、そのパーティーがあるので、ぜひ来てね」と超KYぶりをここでも発揮していた■

 
comment

ポール・スロウィンスキーのコメント

——調子は良さそうだったのに敗因は何だったの?
スロウィンスキー 準備は十分にして来たし、体調も良かった。敗因としては相手を甘く見ていたからかもしれないです。あと、セコンドの言うことをちゃんと聞いて試合をすることが大事だと思いました(泣きそうな顔で)。
——今後の課題ができた?
スロウィンスキー 今回は大きなミスを犯してしまったので、すぐにジムに戻って、なぜ負けたのか原因をしっかり探って、そして練習を再開したい。
——グーカン・サキの印象は?
スロウィンスキー 良い選手だった。パワーもあったし、パンチの破壊力もあったし、動きもシャープだったよ。全然甘い相手じゃなかったです…。

ホーストのコメント

——ポールの試合を見て、師匠のホーストさんはいかがですか?
ホースト 私も内容には納得していませんよ。彼の周りの人が「勝てる!勝てる!」と言ってたことを鵜呑みにして、ナメてかかったことが最大の敗因ですよ。今日、ミスを犯したことで、私の言うことを無視したり、相手を甘く見たりするとどんだけ痛い目にあうかが彼はきっと分かったと思う。それをしっかり噛み締めて、これからの練習を頑張ってほしいね。■


グーカン・サキのコメント
——素晴らしいKO劇でしたね。
サキ 3RまでいかずにKOできると思ってたよ。3RまでいかずにKOできると思ってたから、1Rでできたなんて嬉しかったね。
——戦略としては?
サキ コンビネーションで攻めようとしていたんだ。ポールはローキックが得意だから、ローで攻めると思ってたので、同じ技で返そうと思ってたよ。
——ポールは強豪なのに自信はあったの?
サキ 素晴らしい選手だしオランダでもトップファイターですよね。でも、僕はスピードとコンビネーションを使って攻めたんだ。ウェイトをやってパワーも付けていた。ローキックもらったけど、僕も強いローキックあるんだよ!
——ゴールデン・グローリーってなんでこんなに強いの?
サキ 秘密? そんなのないけど、とにかくトレーニングすること。それしかないよね。1日2回、週に6回やってるよ。才能のある選手もいっぱいいるけど、それだけじゃないよ。
——どんな活躍をしたいの?
サキ バダ・ハリとやりたいね。というか、日本から呼ばれる選手になりたい!