第9試合◎K-1スーパーヘビー級タイトルマッチ/K-1ルール/3分3R延長2R
セーム・シュルト
(オランダ/正道会館)
vsマーク・ハント ×
(ニュージーランド/オシアナスーパーファイタージム)
1R3分06秒、KO ※右後ろ廻し蹴り
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 5年ぶりにK-1へ戻ってくることになったマーク・ハント。この5年の間に、セーム・シュルトが3連覇を達成して、長期政権の時代に突入していた。シュルトを倒す相手がいないなかで、ハントに白羽の矢が立った感じだ。しかも、この試合はスーパーヘビー級タイトルマッチ。いきなりのタイトル挑戦となるが、シュルトは、「もう闘う相手がいないんだろう。誰でもいいよ」とコメント。かつての王者であることが評価されたのだろう。試合前にハントは、「ジャンピングパンチを狙う」とおどけてみせて、シュルトをイラッとさせていた。はたして、ハントがシュルトの牙城を崩すことができるのだろうか。

 1R、シュルトは前蹴りでポッチャリとしたハントのボディを狙う。一発、二発、三発と前蹴りが直撃する。ハントはローキックを蹴り、右フックを飛ばす。これはシュルトの顔に届かない。シュルトはローキックで攻撃。ジャブついてローキックと隙がない。ハントもローキックを返すが、シュルトはローキック、前蹴りを繰り出す。このままでは、シュルトのペース。ハントは、予告通りにジャンピングパンチ。これも届かず。シュルトの蹴りが、次々とボディへ突き刺さる。ハントは、ローキック。右フックで攻めて、左フックでKOを狙う。だが、これも軽くかする程度で、シュルトは崩れない。強烈な右ローキックがヒットしたあと、シュルトが右の後ろ蹴り。これが、ズバリとハントのボディへ直撃。ハントがダウンだ。ギリギリで立ち上がろうとしたが、KO決着。ハントでも歯が立たず。やはりシュルトは強かった。■

 
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セーム・シュルトのコメント

――試合を終えての感想は?
シュルト ひじょうにいい感じで、気分はいいよ。KOで勝てたしね。
――フィニッシュはイメージ通り?
シュルト 練習中には試していたけど、ここまでキレイに決まるとはね。
――ハント選手は5年ぶりのK-1でしたが。
シュルト ボクが彼のことをどう思うか云々よりも、彼は一度、WGPの王者になっている選手だ。これですべてのK-1王者を倒していることになる。
――対戦相手がいないと谷川EPが嘆いていました。
シュルト それはボクの問題じゃないね(笑)。
――極真世界王者のテイシェイラ選手がデビューしましたが、闘いたいですか?
シュルト 彼の試合は見ていないし、ボクはチャンピオンだよ(笑)。周りがボクに勝てると思われる選手を探して、マッチメイクしてくれればいいだけさ。
――総合への挑戦はありますか?
シュルト あるかもしれない。オファーがあれば考えてみたいね。■



マーク・ハントのコメント

――試合の感想をお願いします。
ハント 単純に捕まった。あの後ろ廻し蹴りは見えなかった。
――試合のプランは?
ハント 1Rは様子を見ようと思っていたけど、あとは見ての通りさ。
――5年前と比べて、K-1の違いは?
ハント 変わっているけど、今日の結果は単純に捕まっただけだ。自分としては先に捕まえようと思っていたけどね。
――今後もK-1に参戦する予定ですか?
ハント う~ん。5年ぶりに戻って来て、いきなりトップファイターとだからな。あのキックはかなり危ないぜ。もしキックが見えていれば試合は続けられたけど、今日はムリだった。バックハンドブローかと思ったけど、いきなり蹴りが来たからね。
――総合でやれば勝てる?
ハント K-1ルールよりはチャンスがあると思うよ。自分にとっては、5年ぶりのK-1ルールってことも考慮してくれ。
――定期参戦していれば勝てたのでは?
ハント それは分からない。今日も試合を続けたかったけど、カウントはすでに8まで進んでいた。
――KO負けは初めてですか?
ハント あれ?…分からないな~。■