HIROYA対藤鬥嘩裟の対決が注目を集めているK-1 WORLD YOUTHだが、また新しいスター選手が誕生することになりそうだ。HIROYAの登場により、ユース世代のファイターたちが脚光を浴びる機会が増えてきたなか、かねてより注目を集めていたのが瀧谷渉太だ。18歳の瀧谷は、グローブ空手の老舗である新空手の全日本選手権の軽量級王者に輝き、全日本キックボクシング連盟でも4戦4勝4KO、バンタム級のランキング4位に入っている有望株。その瀧谷が闘うのは、ウクライナのヴィッタリー・リスニアクだ。ヴィッタリーは17歳ながら、すでにウクライナ国内のムエタイ王者になっており、かなりの強豪であるのは間違いない。ユース世代の顔になりたい瀧谷にとって、ここは負けられない試合になりそうだ。
1R、空手衣を着て登場した瀧谷。気合いは十分だ。瀧谷は右ミドルキックで攻撃し、前蹴りで突き放す。ヴィッタリーは、右ローキックを連発。圧力をかけて前へ出る。瀧谷は、ワンツーから得意の左ハイキックを見舞う。ヴィッタリーはディフェンス。瀧谷は、前蹴り、ローキックとつなげ、右ストレートで攻撃。ヴィッタリーは、ヒザ蹴りで対抗する。二人とも、動きは速い。瀧谷はジャブをつきながら、左のパンチを叩き込むスキをうかがう。ヴィッタリーは、力強い右ストレートを放つが瀧谷はガード。瀧谷が負けずに前へ出るためか、ヴィッタリーはつかんでのヒザ蹴りが目立つようになっていく。
2R、右ローキック、ミドルキック、左ストレート、前蹴りと多彩な攻撃を見せる瀧谷。手数で押されるヴィッタリーだが、力強い右ストレートを飛ばす。クリーンヒットこそしないが、バランスを崩す瀧谷。ヴィッタリーは、首相撲で瀧谷を振り回す。ヒザ蹴りを叩き込むが、一度、二度と攻撃をつなげてしまう。クリンチが目立つため、レフェリーは警告を与える。距離を潰されてしまい、瀧谷は自分の距離で闘えない。パンチの連打から左ハイキックを見舞うが、ヴィッタリーにかわされてしまう。だが、ヴィッタリーの攻撃はクリンチからのヒザ蹴りが多かった。
3R、ヴィッタリーは右ストレート。瀧谷はワンツー、左ハイキックでKOを狙う。ヴィッタリーはガードして右ローキック。そして、ヒザ蹴りへつなげる。瀧谷は前蹴りで突き放そうとするが、ヴィッタリーはクリンチからのヒザ蹴り。このクリンチ地獄から脱出した瀧谷は、左、右とパンチを放つが、なかなかクリーンヒットはしない。クリンチにつかまり、またヒザ蹴り地獄。あまりにもクリンチが多いため、レフェリーはヴィッタリーに注意1を与える。瀧谷は右ミドルを放つも、あえなく試合終了のゴング。判定2-1で瀧谷が勝利を収めた。■ |