第3試合◎World Championship Tournament FINAL16:K-1ルール/3分3R延長1R
× サロ・“ザ・シシリアンドン”プレスティ
(イタリア/チーム アーツ)
vsウォーレン・スティーブルマンズ
(南アフリカ/ボスジム)
2R1分06秒、KO ※左ボディフック。1R、プレスティは左フックでダウン1あり
report

 MAX初参戦となるプレスティは昨年、ドラゴとの試合が決まっていたものの、ケガで対戦が流れていた未知の強豪。WGPを3度制したピーター・アーツが主宰するチームアーツに所属し、ヨーロッパを中心に活躍している。対するウォーレン・スティーブルマンズは、本戦並みにレベルが高いといわれるオランダ大会を、ノーマークながら強豪を次々と打ち倒し優勝したダークホース。まさに玄人好みのマッチメイクといえるだろう。ともに若く、伸び白を残しているだけに、勝利した方が勢いに乗って旋風を巻き起こす可能性は十分。一昨年のドラゴ、昨年のキシェンコに続く起爆剤となる新星が登場することも考えられる。ともにファイトスタイルが明らかになっていないが、両者ともガムシャラに勝利を求めることが予想される。開幕戦を突破し、今年のMAX戦線をかき回すのはどっちのニューフェイスか!?

 1R、ウォーレンは左ハイキック、ローキック、インローとテンポよく放っていく。この動きに反応するように、プレスティは鋭い右ストレートを返す。ウォーレンはインローを繰り出すが、なぜか守りに入る。プレスティは、ワンツー、ワンツースリーとコンビネーションで攻めていく。左、右とパンチが飛ばすプレスティ。ローキックやハイキックもパンチのコンビネーションに入っているため、ウォーレンは反撃できないか。だが、ラウンド終了間際、ウォーレンの左フックがドンピシャでプレスティのアゴを貫いた。ダウンだ。立ち上がったプレスティだが、ダメージはありそうに見える。

2R、一気に勝負を決めようとしているのか、ウォーレンはインローで崩しつつ、右ストレートをヒットさせる。守りに入るプレスティに、飛びヒザの二段蹴り。左の蹴りがアゴに当たり、プレスティは宙をさまよう。ウォーレンは、右、左とパンチを繰り出し、最後は左ボディフックをズバリ。プレスティは倒れ込み、そのままKOのゴングを聞く。ウォーレンが衝撃のKOで、開幕戦を勝ち抜いた。■

 
comment

ウォーレン・スティーブルマンズのコメント

――日本での初めての試合でしたが、感想は?
ウォーレン 初めての日本でこうした結果が残せて嬉しいよ。たくさん練習をしたし、イワン・ヒポリットの元でトレーニングした成果が出せてよかった。
――緊張はありましたか?
ウォーレン 確かに緊張していたよ。でも、それによって、いい試合ができなかったわけではない。いいプレッシャーを感じてリングに上がったつもりだ。エンジンのかかりが遅かったけど、いい結果が出て良かったよ。
――次の対戦相手は?
ウォーレン う~ん、選べないよ。誰とやってもいい試合をしたい。
――日本のファンには最高の試合を見せられましたか?
ウォーレン 100%ではないな。緊張していた結果、少しノンビリな試合だった。80%は見せられたから、次に期待してくれよ。■



サロ“ザ・シシリアンドン”プレスティのコメント

――今回の敗因は?
プレスティ 最初、うまくいっていたんだ。動きも良かったんだ。でも、最後の5秒に気を抜いて、そこで隙を見せてしまった。相手の攻撃にも反応していたんだけどね。アンハッピーだった。
――日本では初の試合でしたが?
プレスティ 本当に日本の観衆は熱いよ。嬉しかったな。もう一回、リザーブなどの試合で日本に来たいと思っているよ。
――相手の印象は?
プレスティ すごくいい試合をしたね。いい選手だよ。でも、勝つはずだったから残念だね。次はもっといい試合を日本のファンに見せたいね。■