第1試合◎World Championship Tournament FINAL16:K-1ルール/3分3R延長1R
ドラゴ
(アルメニア/チーム SHOW TIME)
vsGORI ×
(USA/PUREBRED大阪)
3R2分56秒、KO ※左フック、3ノックダウン。3R、GORIは左ボディ、左ミドルで2ダウンあり
report

いよいよMAX世界大会開幕戦がスタートする。最初に出てきた強豪は、入場時に披露する独特の“ドラゴダンス”と、KO狙いのアグレッシブファイトを身上とするドラゴだ。ドラゴは、06年、MAXに参戦すると初代世界王者のクラウスを破り、ブアカーオに肉薄。あっという間にトップ戦線に躍り出て旋風を巻き起こした。しかし、昨年はアンディ・サワーのカウンターに沈み、MAX初のKO負けを経験。サワーの王座奪還をアシストしてしまう。サワーへのリベンジに燃えるドラゴにとって、今大会は絶対に落とせない大一番となるだろう。そのドラゴの対戦相手はGORI。本来は総合格闘技を主戦場とするGORIだが、MAXでも勝利を挙げ、得意の打撃で大物食いを狙っている。MAXでのキャリアも、キックボクサーとしての経験もドラゴが上。勝利が絶対条件となるドラゴだが、破壊力抜群のGORIの一撃が炸裂すれば試合の結果は分からない。ともに超攻撃的なファイトスタイルだけに、KO必至の殴り合いが展開されるはずだ!!

 1R、いつものハイテンションで踊りながらリングインしたドラゴ。いつもはゴングとともにラッシュを仕掛けるドラゴだが、今回はややスロースタート。GORIのジャブ、ローキックを見切りながら、同じ技を返していく。GORIは、左フック。ドラゴは、それを見切って、左フックを返した。GORIは右ローキックで攻撃するが、ドラゴはディフェンス。左フック、右フック、ワンツーと次々にドラゴの攻撃が厚みを増していく。GORIは左フックをもらって、フラフラとすることもあった。

 2R、GORIは左右のフックで攻撃。ドラゴは右フックで反撃するが、いつもよりも慎重に繰り出している様子。パンチ一辺倒ではなく、蹴りも多く使い、冷静に闘っている印象がある。ドラゴはインロー。さらに崩してフック。GORIは右ハイキックをもらって、危ない場面もあった。ドラゴは相手の攻撃を見切ってきたのか、GORIにダメージを与えていると感じたのか、パンチの回転が速くなる。パンチで追い込んで、後ろ回し蹴りとまったくスキがない。

 3R、ドラゴの怒涛の攻めが続く。左右のフック、右アッパー、カカト落とし…と厳しい攻撃が連続する。フックの連打。後ろ回し蹴り。フックの連打。ローキックとGORIは、守るのが精一杯か。GORIは、左ミドルキックをもらい、ついにダウン。立ち上がったGORIに、ドラゴは左ボディ。そして前蹴りで二回目のダウンを奪う。またしても立ち上がったGORIに、後ろ回し蹴り。最後は左ストレートでダウンを奪い、ドラゴが準々決勝進出を決めた。■

 
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ドラゴのコメント

――試合の感想をお願いします。
ドラゴ 勝ったことだけ見れば嬉しいね。16人から残りの8人に残ったことで、決勝に近づけた。でも、試合内容…1、2Rは不甲斐なかったな。もっと早い段階で試合を終わらせられたはずだ。
――なぜ早い段階で仕留められなかった?
ドラゴ 時間が掛かってしまった理由は…緊張してしまったのかな? 通常だと緊張しないんだ。でも、今日は緊張したよ。1R、エンジンがかかるのは時間がかかってしまったんだ。
――GORI選手の印象は?
ドラゴ 非常に強い選手だよ。選手としても尊敬しているし、試合の流れもタフだったな。
――準々決勝で闘ってみたい相手は?
ドラゴ 難しいけど…抽選会の順番や勝ち上がった選手次第だな。でも、一番はアンディ・サワーにリマッチしたい。次の試合で屈辱を晴らしたいと思っている。ウォーレン・スティーブルマンズも同じオランダの選手だし、ファイトスタイルがオレと似ているからな。闘ってみたいよ。■



GORIのコメント

――試合の感想をお願いします。
GORI 負けて残念だよ。でも、言い訳はしない。初めての対戦相手に対して、自分がどこまで出来るか挑戦したんだ。すべてを出し切った上で、こういった結果になった。言い訳はしないよ。
――本戦での緊張は?
GORI 初めてのトーナメントや強い相手への恐怖感はなかった。とにかくチャンスをものにしたかった、という気持ちが強かったね。
――今後もK-1に参戦する予定ですか?
GORI もちろん今後もMAXに参戦したいと思っているよ。
――MAXでの手応えは?
GORI 今回、とても感触は良かった。これからも選手として成長して、来年こそいい結果を残したいね。ありがとう。■