第8試合◎スーパーファイト/K-1ルール/3分3R延長1R
武蔵
(日本/正道会館)
vs デビッド・ダンクレイド ×
フランス/ファウコン・ジム)
1R2分59秒、KO ※左ミドルキック
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 スーパーファイトでフランスのデビッド・ダンクレイドと対戦するのは、武蔵。武蔵は、本来、WGP決勝トーナメントに出場していてもおかしくはなかったが、今年のはじめに藤本祐介に敗北。仕切り直しとなった香港大会では、パク・ヨンス、ワン・チャンのローブローを受けて、無念のドクターストップがかかってしまった。新鋭の澤屋敷純一が現れているため、武蔵は比較される立場にいるが、ここで勝っておきたいところだ。だがダンクレイドは、フランスのタイボクシング王者。武蔵も簡単には勝たせてもらえないだろう。

 1R、素早い右ハイキックを放ったのはダンクレイド。すかさず、左の蹴り、右ヒザ蹴りと矢継ぎ早に繰り出していく。武蔵は、回りながら相手の攻撃をガードして、様子を見ているようだ。さらにダンクレイドは、右ハイキック、右ミドルキックと武蔵に揺さぶりをかける。武蔵はじっと耐えて、左ローキック。ダンクレイドは後ろ回し蹴り。武蔵はディフェンス。右ハイキック、ワンツーと徐々にエンジンをかけていく。ダンクレイドの攻撃が止むと、武蔵は右ストレート、ワンツーで攻め立てる。苦し紛れにバックブローを放つダンクレイド。これを見切った武蔵は、ラウンド終了間際、左ミドルキックを直撃させる。倒れるダンクレイド。テンカウントが数えられ、武蔵のKO勝ち。日本に武蔵ありを印象づける結末となった。 ■

 
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武蔵のコメント

――試合の感想をお願いします。
武蔵 勝ててよかったな、と思います。
――勝たないといけないプレッシャーは?
武蔵 それはどの試合でもありますけど、自分の仕事をしっかりとするというか…。今回はトーナメントではなかったですけど、トーナメントの試合に負けずに記憶に残してもらえるような試合をしたかったんです。できたかどうかは分からないですけどね。
――澤屋敷選手がああいった形で負けてしまいました。
武蔵 ちょうどバンデージ巻いていて見られなかったんです。後輩の野田貢に実況してもらいながら、バンデージを巻いていたんですよ。でも、これを糧に頑張ってほしいです。
――自分なら、という気持ちはありましたか。
武蔵 そういう気持ちで見ていなかったですけど「俺もいるぞ」という試合をすることが一番だと思っていたんで。
――写メールで見た印象とは違った?
武蔵 見た目は変わらなかったけど、写メール以上に雰囲気はありましたね。僕の予想だと、1Rからガンガン来ると思っていたんですけど、ムエタイスタイルで蹴ってきましたから。イメージは違いましたね。
――谷川プロデューサーは「もっとキックを出さないと」とコメントしていました。
武蔵 キックの試合をしようと思ったわけではなくて、距離と様子をうかがっていたんです。ジャブを打つと手を挙げるんで、ミドルキックが入るんじゃないかな、と思ったんですよ。
――これから先の目標は?
武蔵 気持ちを高めていって、チーム一丸となって準備をするだけです。それまで待ってもらえれば、と思います。■