スーパーファイトでフランスのデビッド・ダンクレイドと対戦するのは、武蔵。武蔵は、本来、WGP決勝トーナメントに出場していてもおかしくはなかったが、今年のはじめに藤本祐介に敗北。仕切り直しとなった香港大会では、パク・ヨンス、ワン・チャンのローブローを受けて、無念のドクターストップがかかってしまった。新鋭の澤屋敷純一が現れているため、武蔵は比較される立場にいるが、ここで勝っておきたいところだ。だがダンクレイドは、フランスのタイボクシング王者。武蔵も簡単には勝たせてもらえないだろう。 1R、素早い右ハイキックを放ったのはダンクレイド。すかさず、左の蹴り、右ヒザ蹴りと矢継ぎ早に繰り出していく。武蔵は、回りながら相手の攻撃をガードして、様子を見ているようだ。さらにダンクレイドは、右ハイキック、右ミドルキックと武蔵に揺さぶりをかける。武蔵はじっと耐えて、左ローキック。ダンクレイドは後ろ回し蹴り。武蔵はディフェンス。右ハイキック、ワンツーと徐々にエンジンをかけていく。ダンクレイドの攻撃が止むと、武蔵は右ストレート、ワンツーで攻め立てる。苦し紛れにバックブローを放つダンクレイド。これを見切った武蔵は、ラウンド終了間際、左ミドルキックを直撃させる。倒れるダンクレイド。テンカウントが数えられ、武蔵のKO勝ち。日本に武蔵ありを印象づける結末となった。 ■ |