“K-1のレジェンド”ピーター・アーツが、今年もWGP決勝大会への出場を決めた。これは、93年の第一回WGPから数えて、15回連続のレコード記録。もちろん、彼一人しかいない。頂点に立ったのは、94年、95年、98年の通算3回。アーネスト・ホーストの持つ4タイム王者にリーチをかけている。その98年は、3試合すべて1RKO勝ちで優勝という、とんでもない記録まで作っている。そして、98年のアーツの活躍を見て、澤屋敷純一は格闘技を始めたと語る。アーツが初優勝した94年は、わずか10歳だった澤屋敷。その二人が、こうして決勝トーナメントで交わることになろうとは、なんという運命なのだろうか。実績は歴然だが、澤屋敷はバンナからダウンを奪って勝利を収めるなど、K-14連勝中。勢いがあるため、あっと驚く結末も予想される。 1R、ゴングが鳴るとフットワークを使い、リングを回る澤屋敷。アーツは右ローキック。左ボディ、ヒザ蹴りとつなげる。さらにアーツは、右ローキック。澤屋敷は動きが止まってしまう。そして、右ハイキックが決まり、澤屋敷はダウン。立ち上がる澤屋敷に対して、左フック、ローキックでKOを狙うアーツ。澤屋敷はワンツー。アーツは右ローキックだ。これが何度も決まると、最後は右ストレート。ばったりと倒れた澤屋敷は、無念のKO負けとなってしまった。アーツが、ほとんど無傷で準決勝へと勝ち上がった。 ■ |