第4試合◎K-1ルール/3分3R延長2R
レミー・ボンヤスキー
(オランダ/チーム ボンヤスキー)
vs ステファン“ブリッツ”レコ ×
(ドイツ/ゴールデン・グローリージム)
1R2分50秒、KO ※右ヒザ蹴り
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 ベスト8ファイター同士の対決が、開幕戦から組まれることとなった。レミー・ボンヤスキーとステファン“ブリッツ”レコは、昨年のWGP決勝トーナメントの準々決勝で対戦。勝者となったのはレミーだが、ちょっとした事件が起こっている。その事件とは、ローブローだ。1Rに出したレコのローキックが、下腹部へ。悲鳴を上げながら倒れたレミーは、あまりにもダメージが大きいためか、長い休憩が与えられた。ところが、再開した直後、またもやレコのバックキックが金的を直撃。会場が静まり返るほどの反則に、レミーは力を失っていった。だが、レミーは猛反撃を開始。パンチでダウンを奪い、判定で勝利をものにした。残念ながら、あまりのダメージの大きさにトーナメントは出られなくなったが、会場から賞賛の拍手が巻き起こった。しかし、レコは「あれは演技だ」と批判。因縁はいまだに残っている。今回は、1勝1敗で迎えた三度目の決着戦。レミーの怒りがレコに向かいそうだ。
 1R、レミーは左ミドルキックをヒット。すかさず左ハイキック。いきなり奇襲をかけた。レコは右ローキック。これに対してレミーは、ジャブからの右ローキックを落としていく。レコはバックキック。レミーはこれをガードし、左ハイキック、右フックとコンビネーションで攻める。レコはワンツー、右ローキック。レミーは右ヒザ蹴りでKOを狙う。右フックを放つレコ。レミーは、左右のハイキックを返していく。このあと、レコの蹴りが金的にあたりに。不満そうな顔をみせるレミー。レコは、両手を上に向けて、違うというジェスチャー。グローブを合わせた直後、レミーはフック、ハイキックで攻撃。さらに強烈なローキックでレコの体を揺らした。そして、右、左とハイキックを出したあと、右の飛びヒザ蹴り。これがレコのアゴを貫き、ダウン。レコは立ち上がったが、危険と判断したのかレフェリーが試合を止めた。レミーが、決勝進出を決めた。■

 
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レミー・ボンヤスキーのコメント

「(フライング・ニーの勝利ですね)嬉しいよ! 母が天国で祈ってくれたはずだからね。この試合は得意技のキックを出せた。価値のある勝利だと思っているよ。この勝利を母に捧げたいね。母は今年の6月15日、オランダ大会の2週間前に亡くなったんだ。56歳だった。その大会は出場を断念したよ…。(バックキックには驚いた?)それほど驚きはなかった。ボクのファイトには、まったく影響はなかったよ。(ファンにメッセージを)試合を見てくれた韓国のファンに感謝します。これからも、いい試合をするから期待していてくれよ。(決勝大会で誰にリベンジしたい?)今はシュルトだね。(他の選手は?)決勝トーナメント進出だけでも嬉しいし、ほかの選手も強いファイターが多いからね。1人とは言えないよ」■



ステファン“ブリッツ”レコのコメント

「抗議について? オレは完璧なキックを食らったけど、すぐに立ち上がって闘う準備はできていた。なのに止められた。だからさ。提訴をするかって? 正確には分からないけど、あれは過ちだと思う。でも、どうなるかは知らない。見守っていくつもりだよ。(レミーへの感情は?)正直に言うとあるよ。今回の試合の判定は間違っている。しかも、レミーは一切の制裁を受けていない。オレは釈然としていないよ。でも、試合の内容はよかったと思う。それだけが救いだな。今後の目標かい? 判定に満足していないから、整然とした結論が出ることを望んでいる」■