谷川貞治イベントプロデューサーのコメント&雑感
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photo「何が起こるか分からないK-1、しかもラスベガス大会らしくダグ・ヴィニー選手というリザーブファイターがまさかまさかの優勝でした。僕としてはピチュクノフかサメドフかなぁと思ってたんですが、大番狂わせが起こりましたね。ですが、トーナメント全体を見てみるとどの選手も『開幕戦に出るんだ!』という覇気が感じられなかったのがひじょうに残念です。サメドフ選手も最後はローが効いてたからか、攻める姿勢に欠けていた気がします。スーパーファイトに関してはレコ選手は勝つには勝ちましたけどK-1の試合としてあれでいいのか疑問です。かけ逃げのようなファイトスタイルはK-1に相応しくないというか。同じようにブレギー選手もレイ選手に勝ちましたけど、あれだけ体格差があるんだから倒しに行ってほしかったですね。ポイントを取ろうとするのはちょっとどうですかね。この2人は勝ちましたけど評価をしてる訳ではないです。トーナメントも含めて全体的に覇気がなかった大会で、アリエル・マストフ選手は良かったですね。あと、準決勝の前に時間がかかってしまったのは、ダグ・ヴィニー選手サイドから『ピチュクノフ選手とセコンドが同じだから試合はしたくない。組み合わせを変えてくれ』等の主張があったためです。それは主催者としてはできない話なので、試合後にダグ・ヴィニー選手と関係者には、今後このように大会を遅らせるようなことがないよう厳しく警告をしました。最近の選手や関係者は主張をし過ぎることが多いんですが、見ているとそういう選手よりも黙々とやっている人が最後に勝つんじゃないかと思います。全体的には物足りない大会でしたが、反省点はやっぱりリザーブファイトが1試合しかなかったこと。2試合は必要だなと感じたので、今後は増やしていきたいと思います。やっぱりトーナメントは強いだけでなく、運がある人が勝つもの。香港大会で武蔵選手が勝てなかったのもしかりだと思います。今回優勝したダグ・ヴィニー選手は僕も知らなかった選手だったんですが、今年のシンデレラボーイになりましたね」■

 
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