第8試合:世界一決定トーナメント開幕戦/K-1ルール/3分3R延長1R
ブアカーオ・ポー.プラムック
(タイ/前年王者/ポー.プラムックジム)
vs ニキー“ザ・ナチュラル”ホルツケン ×
(オランダ/西欧王者/ゴールデングローリージム)
3R判定3-0 ※30-28、30-27、30-28
report
 MAXの絶対王者に君臨するブアカーオ・ポー.プラムック。昨年の世界トーナメントでは佐藤嘉洋、ドラゴ、アンディ・サワーをマットに沈めて、2度目の世界王者に輝いた。07年に入ってからも、強豪のツグト“忍”アマラ、脅威の身体能力を誇るアンディ・オロゴンを撃破しており、連勝街道を爆進中だ。絶対王者の開幕戦の相手に選ばれたのは、K-1WGPで猛威を振るうゴールデングローリーからMAXに送り込まれたニキー・ホルツケンだ。ゴールデングローリーは、セーム・シュルトを初め、レコ、ハリッドらが所属する名門ジム。K-1スカンジナビア大会を制し、すでに西欧王者の肩書きを持ってMAXに乗り込んでくる。しかも、スカンジナビア大会では全試合をKO勝利と、その破壊力はトップクラスと見て間違いない。
 1R、王者に向かっていくホルツケンは、右ローキック、左ローキックで攻撃。様子を見るブアカーオ。左ローキックでホルツケンの奥足を狙う。ホルツケンは、ローキックで連続攻撃。左ボディからの右ローキックというコンビネーションをみせた。ブアカーオは左ローキック。ホルツケンの右ストレートがヒットすると、ブアカーオの顔つきが変わった。前へ出てワンツーからの左ローキック。前蹴り。左ローキック。前蹴り。右ハイキック。前蹴り。右アッパーと容赦のない攻撃が続いた。前蹴りで動きを止められたホルツケンは、ブアカーオのローキックをただ受けるのみ。完全にブアカーオのラウンドとなった。
 2R、セコンドの檄を受けたのか、ホルツケンは積極的にパンチで勝負をかける。右アッパーが決まり、会場をあっと言わせた。しかし、この攻撃でブアカーオの猛攻を受けることに。前蹴りがボディへ突き刺さり、ローキックが足に襲い掛かった。みるみる動きが鈍くなるホルツケンは、左ローキックを浴び続ける。前へ出ると前蹴りで止められて、待てばローキックの餌食になる。ブアカーオの攻撃をガードすることに専念するしかなかった。
 3R、完全に優位に立ったブアカーオは、あとはどうやって料理するのかが問題といってよかった。前蹴り、ヒザ蹴りをボディへ突き刺し、ローキックで足を殺す。ホルツケンがパンチを打ってくれば、かわしてカウンターを当てる。ホルツケンが立っているのが不思議なくらいだ。ホルツケンの攻撃は、ときおり放つ右ストレートくらい。ブアカーオは、その度に3倍返し。手数のみならず、ダメージのポイントも奪った印象を残し、判定勝ち。ブアカーオが磐石の試合で、決勝ラウンドへ進出した。■
 
comment

ブアカーオ・ポー.プラムックのコメント
「(試合の感想は)今日は危ない場面もあったので、ホッとしています。(それはいつ?)全部のラウンドで攻撃をもらう場面がありましたから。(相手の印象は)いい選手だと思います。今回はボクが相手だったから、なにもできずに終わってしまいましたけど、 ほかの選手が相手なら違うと思いますよ。(思った以上に強かった?)テレビやビデオで研究していて、相手の出方は分かっていたので、余裕はありましたね。(内容には満足している?)とりあえず勝ったから満足です(微笑)。(決勝大会の前に試合を挟む?)今のところ予定は入っていないです。これからトレーナーとトーナメントに向けてのトレーニングをしようと思っています。まだ自分には欠けている部分がありますからね。(今日、決勝大会に進出が決まった選手のなかでライバルは)試合をほとんど見たんですけど、みんな強くなっています。全員がいいトレーニングをしているから、誰がライバルとは言えないですけどね。ただ、マサト選手の試合を見て、いい状態だと感じました」 ■

二キー・ホルツケンのコメント
「(試合の感想は)自分としてはベストを尽くしたと思うけど、やっぱりブアカーオがボクより上だったね。なにもできなかったし、動きを封じ込められた。もし、次の機会があったら、今回よりもっと努力しないといけないと感じたね。(手応えのあるパンチは入った?)たしかにいい感触はあったけど、それ以外のときは逃げられてしまったな。初めて日本での試合だし、相手がチャンピオンなので緊張してしまったのかな…。(相手の強さをどう感じた?)どこというか全体の経験が違うな、と思ったね。自分よりかなり勝っていたな。今回の試合では一発KOを狙いすぎたね。次は全体の流れを見ながら攻撃を出していかないといけないだろうね。(また出場したい?)もちろん。是非とも!! 最後にいい? 今回、試合を実現させてくれたチームとファンにありがとうと言いたいな」■