第5試合:世界一決定トーナメント開幕戦/K-1ルール/3分3R延長1R
佐藤嘉洋
(日本/日本王者/フルキャスト/名古屋JKファクトリー)
vs デニス・シュナイドミラー ×
(ドイツ/東欧王者/Feuer sports)
3R判定3-0 ※30-29、30-28、30-27
report
 2年連続で日本代表決定トーナメントを制し、名実ともに日本のトップになった佐藤嘉洋は、2回目の世界大会挑戦となる。06年の世界大会では優勝候補に挙げられながら、一回戦でブアカーオに完敗。さらにアルバート・クラウスにも敗れ、世界レベルの高さを知ることになってしまった。だが、それでも自分を信じ続けた佐藤は、今年の日本大会で鮮やかに復活。世界最終選抜ではアンディ・サワーに破れたものの、大きな開きは感じさせなかった。その佐藤と対戦するのは、デニス・シュナイドミラー。リトアニア大会を勝ちあがってきた未知の強豪だが、昨年、レミギウス・モリカビュチスとの試合では圧倒的なポテンシャルを披露し評価を上げた。佐藤としては決して侮れない相手だろう。
 1R、いつものようにコツコツと右ローキックを蹴る佐藤。シュナイドミラーは、素早く懐に入って、左右のフックを打っていく。佐藤はジャブからの右ローキック。シュナイドミラーは、一気に間合いを詰めてさらにフックを連打。佐藤はヒザ蹴りを見舞う。それでもシュナイドミラーは、フックをボディへ打つ。佐藤はかまわず、左右のローキックを蹴っていく。とくに、奥足へのローキックが効果的だ。
 2R、シュナイドミラーはローキックを入れつつ、左フック。表情を変えない佐藤は、右ローキック、ヒザ蹴り、左ローキックとリズムよく攻撃を組み立てていった。突っかけるシュナイドミラー。接近したら佐藤がヒザ蹴り。離れればローキックと徹底した攻撃だ。
 3R、右ローキックで入る佐藤。シュナイドミラーは左ローキックを返し、左右のフックを放つがガードされる。佐藤は相手の攻撃に合わせて、カウンターのローキック。時間の経過とともに、シュナイドミラーは動けなくなっていく。佐藤はローキックを連発。右、左とビシビシと決まっていき、シュナイドミラーが立っているのは精一杯というところか。勝負は判定へ。文句なしで佐藤が勝利を収めて、決勝ラウンド進出を決めた。■
 
 
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佐藤嘉洋のコメント
「(試合の感想は)ベスト8に進めてホッとしています。(相手の印象は)ベスト16なら相応しいけど、その上には魔裟斗選手、ブアカーオ選手たちがいるので、そこと比べると一段、落ちますね。(試合のテーマは)今年の佐藤は手強いぞ、といわれるような試合をしたかったんです。(手応えは)ローキックとか、ありましたね。3RでKOできればよかったですけど。(会見では『臥薪嘗胆』とコメント)好きな言葉だったんで。(今後への意気込みは)去年はベスト8で終わったので、ベスト4に上がりたいです。それから優勝を考えます。去年より後退はしたくないですから。誰と当たるか分からないけど、とりあえず勝つことが目標です。サワー戦のあと、一発の威力をアップすることに重点を置いたんです。それで手数が増えれば相手は自然と倒れるはずですから。4月よりは思った通りの攻撃ができました。でも相手が違うから一概には言えないですけど。(決勝大会では誰と)誰が相手でもいいです。上に上がりたいです」

デニス・シュナイドミラーのコメント
「(感想は)非常にハードな闘いでした。でもサトウと試合をするのはボクにとって、とてもいいことだし、面白い試合でした。(相手の印象は)試合前にも話しましたが、いいファイターですね。いい試合をしたと思います。(作戦は)自分としては前に出て、ヒザ蹴りを避けることでした。そこでポイントを稼ごうと思ったんですけど、相手が上手でした。(MAXのレベルは)MAXに参加する選手は世界のトップクラスです。だから試合はハードですね。ボクは参加できて嬉しいですし、もう一度、是非とも出場したいです」■