第3試合:世界一決定トーナメント開幕戦/K-1ルール/3分3R延長1R
アルトゥール・キシェンコ
(ウクライナ/推薦/キャプテン オデッサ)
vs イ・スファン ×
(韓国/アジア王者/韓国体育館)
3R1分26秒、KO ※左フック。2R、スファンはパンチ連打でダウンあり
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 脅威の若手対決が実現した。アルトゥール・キシェンコはウクライナ出身で甘いマスクが魅力のファイターだ。昨年、MAX初参戦を果たし、デビュー戦でライアン・シムソンから勝利を収め、一気に知名度がアップした。若いながらもクレバーなファイトスタイルには定評があり、その実力は折り紙つきだ。対するは、こちらも新興勢力のイ・スファンだ。過去にレミギウス・モリカビュチスと対戦するなど経験が豊富なイ・スファン。ライバルのイム・チビンを倒し、今回の出場を決めている。
 1R、スファンは左ストレート、前蹴り、左ストレートとリーチを活かした攻撃。じっと耐えたキシェンコは、右ハイキック、フックを返す。そして、得意の左ボディブローがスファンに炸裂する。耐えるスファンは、左ミドルキック、ストレートを返してこの危機から脱出。距離を詰めたキシェンコは、左右のフックをボディへ打っていく。そして右ローキックも入れつつ、再びボディを狙う。
 2R、ボディ打ちを耐えるスファンは、左ストレート、ミドル、ハイキック、ヒザ蹴りと畳みかける。ローキックを返していたキシェンコは、ボディ、ローキック、ボディと打ち分ける。スファンはミドルキック。キシェンコはボディ打ち。一進一退の攻防が続く。手数は五分。だが、キシェンコのボディ打ちの印象はかなり強く残る。
 3R、さらにキシェンコのボディ打ちが激しくなる。右、左、右とボディブローが止まらない。スファンは蹴りで対抗するも、キシェンコのパンチは鋭さを増していく。左フックが当たると、ついに右ストレートでスファンがダウン。立ち上がったスファンに、キシェンコは左右フックのラッシュ。耐えていたスファンだが、最後は左フックにつかまり、KO負けを喫してしまった。■
 
 
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アルトゥール・キシェンコのコメント
「(KO勝利、おめでとうございます)アリガト(微笑)。(試合の感想は)本当に胸がいっぱいです。KOできて本当に嬉しいです。ファンが待っていたと思うので、それを実現できて嬉しいです。(相手はタフだった?)1Rにやったと思ったんですけどね。でも彼は倒れなかった。本当に強い選手でした。でも最終的にボクのパンチで負けてしまった、ということです。(今回は力を発揮できた?)HAYATO戦のあと、厳しいトレーニングを積みました。みんなの期待に応えられる試合をしたいから、努力をしてきたんです。(世界大会への意気込み)信じられないですよ。あの大会に出られるなんて…軽いショック状態です(笑)。なにも言えません。(優勝への自信は)とにかく一つでも勝ちたいです。決勝大会に出られるんだから、それしかないですよ。みんな、ボクより10倍近い経験を持っている選手ばかりですから。決勝に出るのはまだ…信じられません。ボクの人生で大きなことになるでしょうね」

イ・スファンのコメント
「(感想は)思っていた試合とは違いました。ミスが多くて負けました。言うことはないです…。(日本でのK-1のリングは)日本では初めてでしたが、そんなに違いはないですね。会場も韓国の競技場と変わらないです。ファンが多少、多いとは感じました。(相手の印象は)試合前のインタビューでも言いましたが、よく動く選手でしたね。ただ、HAYATO選手との試合を見て、思っていたよりもポテンシャルのある選手でした。(持ち味は出せた?)今日の試合では長所が見せられなかったです。思った通りに体が動きませんでした。それがなぜだか分からないです…。ちゃんとトレーニングをしてきたのに…。(これからの目標は)今までの目標は高く持っていたんです。でも、試合を終えて、ベストを尽くしたのにちょっと挫折感を感じていますね」■