第12試合:スーパーヘビー級タイルマッチ◎K-1ルール/3分3R延長2R
セーム・シュルト
(オランダ/正道会館/チャンピオン)
vs マイティ・モー ×
(USA/フリー/挑戦者)
3R判定3-0 ※30-27、30-26、30-28
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 もはや誰も勝てないのではないかと思われている、“絶対王者”のセーム・シュルト。WGP連覇に加え、レイ・セフォーを倒し、新設されたスーパーヘビー級のベルトまで手に入れた。そのタイトルの防衛戦の相手に選ばれたのは、マイティ・モーだ。チェ・ホンマンをKOし、HERO’Sや『Dynamite!! USA』でも連勝を重ね、まさに絶好調。マイティのパンチならば、シュルトを倒すのではないかと言われるほどだ。さあ、この結末はどうなるのだろうか。
 1R、ゴングが鳴るとシュルトは前蹴りを連発。マイティはディフェンス。そして、右フックを見舞っていく。これはシュルトに届かない。シュルトは左ハイキック。そしてジャブを連発。マイティは右フックを合わせていく。これもシュルトの顔に届かない。ならばと左フックを放ち、ヒヤリとさせた。離れて闘うシュルトは、前蹴り、前蹴り、前蹴り。右ローキックも連発し、マイティにダメージを与えていく。

 2R、マイティの動きは鈍くなる。前に出られないマイティに対して、シュルトはジャブ、前蹴り、ローキックを次々と当てる。マイティもときおり右フックを放つが、スピードもパワーも足りないようだ。シュルトは前蹴り、ローキックを繰り返す。さらにハイキック、ヒザ蹴りと攻撃も多彩になっていく。マイティは手数が少なく消極的なためか、注意を言い渡された。
 3R、最後もラウンドも展開は同じだ。シュルトは前蹴り、ヒザ蹴り、ローキックで攻め立てる。マイティが前へ出てくると、クリンチに逃げた。状況を打開したいマイティは、左右のフックを繰り出すが、シュルトにかわされて万事休す。シュルトの攻撃をガードするのが精一杯で、反撃することはできずに判定負けを喫してしまった。マイティでも、パンチでシュルトを攻略することができず。タイトルを防衛したシュルトは、ますます敵なしの状況に。どうやら長期政権は、まだまだ続くことになりそうだ。■

 
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マイティ・モーのコメント
mo「前回の『Dynamite!! USA』の試合で右ヒザをひねってしまって、そのせいで納得のいく練習がまったくできず今日を迎えてしまった。オランダのファンの声援を受けてリングに上がったものの、まったく良い結果ではなかった。でもセームの攻撃でダメージはほとんど受けていないよ。今、アイシングしている左ヒザくらいかな。ローキックをカットした時に若干腫れてしまったんだ。次、コンディションのいい時に闘ったら勝てない相手じゃないと思った。今日の試合は本当にベストじゃない。でもK-1はまたチャンスをくれるって信じてる。次はきっとチャンピオンになってベルトを獲るよ。(ケガがなければパンチは打ててた?)そういう訳ではないけど、最近は試合スケジュールが立て込んでしまって、十分な練習をする時間がなかったんだ……。セームのような相手と闘う時は十分に練習をしてから闘いたいな。(どのくらいでケガは治る?)右ヒザは徐々に良くなってるけど、左ヒザはしばらくかかるかもしれない。しばらくトレーニングができずにさび付いてしまって、セームの動きについていけず、今日はワンパンチを食らわせてやることができなかったよ……(と言いつつハンバーガーをパクリ)」■

セーム・シュルトのコメント
schilt「勝てて正直、ホッとしてるよ。モーはもっと攻めて来ると思ってた。(モーはケガで調整がうまくいかなかったって)ハハハ! 僕と試合する選手はみんなそういうことを言うんだよな。(ダメージは?)ないない。(モーの右フックの研究は?)いっぱいしてきたよ。だからリングの上でパンチが当たらないように闘ったんだ。(次、あなたに挑戦できる選手は誰?)謙遜でもなんでもないんだけど、この選手がいいとか言うつもりはまったくないんだ。僕はチャンピオンだから他の選手から追われる立場であって、自分から指名したりするようなことはしたくない。それは、このベルトにも失礼だと思うしね。(次は香港? ラスベガス?)試合をするのはどっちでも関係ないよ。いつも僕のカードが最後に決まるしね。(オランダ大会のメインを締めた感想は?)自分の国で試合をするのは本当に気分の良いこと。このとおりタイトルも守れたしね。(いつまで守りたい?)とりあえず来年まで! それが過ぎたらまた来年、そのまた来年……という感じですね(笑)」■